“政治との距離”懸念もある「NHK新会長」 ネクタイを頭に巻いて「波乗りジョニー」を熱唱する意外な素顔

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 昨年12月8日、NHKの新会長人事が発表された。2026年1月24日に任期3年を終える稲葉延雄会長(75)の後を継ぐのは井上樹彦(たつひこ)副会長(68)。6代続いた外部起用から一転、生え抜きがトップとなるのだが、公共放送を巡る課題は山積み。それらをさばいていく新会長とは、いかなる人物なのか。

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公共放送としての独立性

 NHKの悲願だったネット配信サービス「NHK ONE」を置き土産に去っていく稲葉会長は日銀出身。対して井上氏は、実に18年ぶりの内部昇格となる。

「局内事情に通じているので仕事が進めやすいという見方はありますが、懸念されるのは政治との“距離”。政治部出身でもあり、公共放送としての独立性が保てるのかという不安が広がっています」(NHK関係者)

 こうした声に対し、当の井上氏は極めてナーバスになっているといい、

「12月8日に共同通信が配信した記事には、井上氏が菅義偉、麻生太郎両元首相とじっこんで、両氏の元をしばしば訪ねる姿が目撃されている、との記述がありました。ところがこの記事を井上氏が問題視し、共同はNHK側からの指摘を受けて該当箇所を削除。記事を掲載した新聞には『おわび』『訂正』が掲載される事態となったのです」(同)

「政治部には珍しく、くだけた物腰で……」

 就任前からさっそく手腕を発揮した井上氏は、1980年に入局。初任地の長崎では、82年の大水害取材などにあたったという。

「長崎には格別の思い入れがあり、9月には長崎新聞のインタビューにも応じています。紙面では『長崎での約6年2カ月の経験は記者人生の原点』と言い切っている。地元出身のさだまさしさんとも懇意になり、13年3月に放送された『今夜も生でさだまさしスペシャル』には、歌手に交じって編成局長(当時)だった井上氏も出演しています」(前出のNHK関係者)

 97年に政治部に配属された井上氏は、以来、政治畑を歩み、05年には政治部長に。別の局関係者が言う。

「政治部には珍しく、くだけた物腰で、宴会にも進んで参加していました。カラオケが好きで、サザンオールスターズが得意。打ち上げの席で桑田佳祐さんのソロ曲『波乗りジョニー』を振り付きで歌ったこともあります。場が盛り上がるとネクタイを頭に巻いて歌い出すこともあり、“まるで昭和の営業マンだ”と言われていました」

 本人は12月9日の会見で、小学校高学年からジャーナリスト志望だったと明かし、趣味としてバレーボールやギターを挙げていた。

「早大文学部時代は速記研究会に所属しながら、趣味の弾き語りに興じていました。外見も68歳にしては若々しく、どうやら白髪染めをしているようです」(同)

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