銀座の路上で1億円拾得の「大貫さん」からも“厳しい意見”…銀行の駐車場で現金入りカバンを見つけた営業マン、書類送検に至った“落ち度”
決め手は「銀行の敷地内」
「警察では“どこかでカバンの中身を確かめてるだろ”といわれました。“何か入ってると思って確かめてみるのがふつうだろ”といわれて、“そうですね”と答えたら、そのまま中身を調べたことになってしまったんです。“クルマはどこで止めたんだ”というので、“部品屋のところで”と答えたら、そこで中身を見たことにされちゃったんです」
Cさんの弁明にもすんなり納得できない点はいくつかある。例えば、そのカバンを“拾得”しておきながら、翌朝に新聞を読むまで中身を調べなかったこと。しかし、みずから警察に届け出ただけでも、“窃盗容疑”を不問とする根拠になるのではないか。
その点、大宮署はこう説明する。
「銀行の管理下にあるところでの紛失である以上、事件として扱わざるを得ないわけですよ。あのカバンは銀行の敷地内にあったものだから、遺失物じゃありません。大貫さんの場合のように、道路上で拾った場合なら7日以内に届け出れば罪にならない。銀行管理下の敷地内なら、10分後ならいいが20分後ならいけないかなど、時間だけで決められるもんじゃありません。窃盗の疑いがかかるかどうかは、場所、届け出るまでの状況など総合的に判断するんです。届け出た勇気はたいしたもので、だから警察としても逮捕していない」
銀行の敷地内で起きたということが、“拾得”か“窃盗”かの決め手になったのだ。それに、大貫さんの場合とは違い、Cさんの届け出は警察が窃盗事件としての捜査体制を敷いた後だった。そのため、対応がそちらの方に引きずられたという一面もありそうだ。
“後輩”に厳しい1億円の大貫さん
じつをいえば、大貫さんの1億円拾得についても「置き引きまがいの行為ではないか」という疑問が出なかったわけではない。しかし、1億円が一時的に置かれたものか、置き忘れたものかがハッキリせず、その問題は不問に付された。
その大貫さんは、今度の事件にいたく興味を持っているものの、Cさんの行為には批判的である。
「その人にはいくつかの落ち度があって、うっかりがうっかりで済まない行動しちゃっているから、警察官から厳しく追及されても仕方ないですね」
1億円取得前と同じ運転手の仕事に就いている大貫さんは、今でも落とし物はないかと探しているという。
「こないだ日本橋でキャッシュカード拾って連絡してあげた。銀行の人が落とし主に“拾ってくれたのは、あの大貫さん”といったら、ずいぶん喜んでたそうです」
謝礼として、紅茶と砂糖のセットをもらったそうである。
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