銀座の路上で1億円拾得の「大貫さん」からも“厳しい意見”…銀行の駐車場で現金入りカバンを見つけた営業マン、書類送検に至った“落ち度”

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窃盗の容疑で書類送検

 結果、Cさんは新聞報道で完全に“犯人”扱いされた。〈「盗むつもりだった」〉〈一晩悩み警察へ 近く書類送検〉といった見出しの記事を書かれたのだ。

〈自供によると、Cは18日午後1時10分すぎ、近くの喫茶店に入るため、同支店の駐車場に無断で車を止めた。その時、地面に落ちていた黒いビニール製の手提げかばんを見つけ、金が入っていると直感、車の中に入れた。別の場所でかばんの中を調べたところ、1000円札がぎっしり詰まっていたので、これは大金だと思い、そのままネコババするつもりだった。18日は一晩中、思い悩んでいたが、19日朝、自宅で新聞をみたところ、事件が大きく報道されているのに改めて驚き、妻とも相談したところ説得されて、大宮署に駆けつけたという〉

 Cさんは逮捕されなかったものの、窃盗容疑で書類送検となった。銀座の路上で1億円を拾った大貫さんの時とは、またずいぶん落差のある措置である。大貫さんと違うところといえば、届けるまでの時間が大貫さんは約2時間で、Cさんは一晩。拾った場所は大貫さんが路上、Cさんが銀行の駐車場だった。

あとで届けりゃいいやと思って

 勤務先の常務によれば、

「本人は『警察の調べ方が一方的で、こっちが否定すると、“今晩は泊まりだぞ”といわれるので、向こうのいう通りの調書に署名してきちゃった』と、しょんぼりして警察から帰って来ました。しかし、盗むつもりもなかったのに、窃盗容疑扱いを受けるのはやはり心外だと、2、3日後に調書を取り直してほしいと警察へ行ったんですが、もう送検したからダメだと受け付けてくれなかったというんですね。彼は気の弱いお人よしですから、会社の方から勇気づけてやらねばと思っています。警察が犯人扱いしたから辞めさせたのでは、こっちまで認めたことになって、本人も浮かばれませんよ」

 ご本人の弁明によれば、当日は午前11時に勤務先を出て顧客の所に向かい、得意先回りをするために大宮に来た。その途中で、新潟相銀のすぐそばにある行きつけの喫茶店に行くことにした。新潟相銀との取引はないが、Cさんは時折、同行の駐車場を無断使用していたらしい。そこでで置き忘れたカバンを発見したのだ。

「最初はカタログか何か書類が入ったカバンだなという印象だったですね。お金が入っているとはまったく考えなかったです。ジュラルミンのカバンだったらすぐピンときたでしょうけど、あんなカバン(黒いビニール製)見ても、すぐお金には結びつきませんよ。あとで届けりゃいいやと思って、そのまま自分のクルマの助手席の床に置いちゃったんです」

 そのまま喫茶店に行くが、すぐにポケットベルで呼び出され、急ぎの仕事が入る。「クルマに乗った時には、もうカバンのことは頭に」なく、仕事を終えて帰宅しても中身を改めなかった。翌日に朝刊を見るまで、カバンのことは失念していたというのだ。

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