批判の集中砲火を浴びても“彼女たち”が市長の座にこだわる理由とは…「田久保眞紀氏」「小川晶氏」と高市首相との“決定的な違い”
第1回【“ホテル密会”に“学歴詐称”疑惑でも出直し選挙に出馬する「女性市長」……“潔い引き際”よりも“堂々と反論して辞職しない”が支持される時代とは】からの続き──。2024年2月、群馬県の前橋市で市長選が実施され、当時は新人だった小川晶氏(44)は3期目を目指した現職の男性を破って初当選を果たした。(全2回の第2回)
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【写真をみる】「まるでアイドル」! 弾けるような笑顔を見せる20代の頃の小川前市長のかわいすぎる姿
小川氏は市長選で「チェンジ前橋」、「新しい前橋をつくる」と有権者に訴えた。これが広範な支持を集め、初当選につながった。
2025年5月、静岡県伊東市で市長選挙が行われると、こちらも新人だった田久保眞紀氏(55)が現職の男性を破って初当選を果たした。
田久保氏は報道陣から勝因を問われると、「伊東の流れをここで変えてほしいという声が一番多かった。責任重大だと感じている」と答えた。担当記者が言う。
「小川さんも田久保さんも、有権者から“旧来型のリーダーシップではない、新しいリーダーシップ”を期待されて新しい市長に選出されたことが分かります。ところが田久保さんに学歴詐称問題、小川さんにホテル密会問題が浮上すると、彼女たちは出処進退の決断を先送りし、あたかも権力の座にしがみついているような印象を国民に与えてしまいました。『せっかく女性市長が誕生したのに、これでは旧来型のリーダーと同じではないか』という批判の声はSNSを中心に今でも相当な数に達しています」
2024年ごろから、SNSなどでは「スキャンダルが浮上しても、リーダーが潔く辞任しなくなった」との指摘が多く投稿されるようになった。
「引き際の美学」に変化?
小川氏と田久保氏も市政トップの座を後進に譲ることはなく、出直し市長選に出馬した。田久保氏は昨年12月の伊東市長選に立候補して敗北。小川氏も1月5日に告示された前橋市長選に出馬した。他に元市議や弁護士など4人が立候補しており、投開票日は1月12日の予定だ。
デイリー新潮は2025年9月に「田久保市長、斎藤知事、石破首相…『潔く辞めないトップ』が増えているのはナゼか 変化する日本人の『引き際の美学』に迫る」との記事を配信した。
その際、社会心理学者の碓井真史・新潟青陵大学大学院教授に“日本型リーダーシップの変質”について取材を依頼すると「日本人の出処進退に関する“美学”を考える際、武士の切腹が私たちに与えた影響は極めて大きいと思います」との答えが返ってきた。
碓井教授は「重視すべきは切腹が刑罰ではなく、むしろ名誉だと考えられてきたことでしょう」と指摘する。
「まるで桜の花のように散り際が美しい」ことがトップの出処進退においては最も重要。スキャンダルが発生すれば一切弁解せず、反論せず、黙って辞任してこそ真のリーダーなのだ──。
こういう“潔い出処進退”が男性リーダーには求められてきた。では女性リーダーの場合はどうなのだろうか。
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