捨てるなんてもったいない? 咳が気になる季節に「みかんの皮」 台湾在住料理家が教える意外な活用術とは

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 年末年始のバタバタや暴飲暴食で、体調を崩した人も多いのではないだろうか。

 石川県鹿島郡の能登貴船神社では、毎年12月に焼きみかんを食べて無病息災を祈る「あだけ祭り」が行われる。300年以上続くこの祭りは「神聖な火で焼いたみかんを食べると、一年中風邪をひかない」との伝承にちなんだものだが、これに近しいものは台湾にもあって……。

「年末年始にコタツで食べ過ぎたみかんの皮が、身体にいいものに変身します」と教えてくれたのは、台湾在住の台湾料理研究家、小河知惠子氏だ。現地医師を取材、レシピを公開してくれた。

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 風邪の症状が落ち着いても、咳だけがしつこく残る──誰もが一度は経験する不快な状態だ。喉にわずかに痰がからむだけで眠りが浅くなり、日中も話すたびにむずむずする。重症ではないが、確かに生活の質を下げる。

 台湾で暮らしていると、こうした「あともう少しが抜けない咳」に対し、身近な素材を使ったケア方法を勧められることがある。その一つが、「乾燥させたみかんの皮をお湯で煮出して飲む」というものだ。捨てるものとして扱われることの多い果実の皮が、咳のケアに使われてきた点は興味深い。

 台北で中医クリニックを営む医師、黄奎曄(こう・けいよう)院長に話を聞いた。

中医学での“みかんの皮”の位置付け

 みかんの皮を乾燥、熟成させたものは、中医学では「陳皮(ちんぴ)」という漢方に分類される。日本では七味唐辛子の成分表などで目にすることがあるかもしれないが……黄院長は次のように説明する。

「陳皮は、気の巡りを整え、胃の働きを助ける薬材。症状改善のメインとなる薬材をきちんと働かせるための“土台を整える役割”を担い、多くの処方に組み込まれています」

 胃の働きを助けるという性質が、後述する“あるタイプの咳”と関係するという。

陳皮が役立ちやすい咳は2タイプ

 黄院長によれば、陳皮が向くとされる咳は次の二つだ。

(1)風邪の後期に残る、軽い痰を伴う咳
 風邪の主要な症状は治まっても、咳だけが続くタイプ。痰は少ないが粘りがあり、喉に違和感が残る。「回復期の咳で、喉のかゆみやイガイガなど呼吸の通りに関わる不快感に対して陳皮を使います」(黄院長)。日常的によくみられる症状で、経験がある人も多いだろう。

(2)胃の張りがきっかけとなる咳
 もう一つは“胃の状態”に起因する咳だという。「消化不良で胸の下が張る、妊娠中に胃が押される──こうした“胃の不快感”から咳が出る場合があります。陳皮はこのタイプに向きます」(黄院長)。咳止めが効きにくい“原因のはっきりしない咳”の背景に、胃の張りが潜んでいる可能性があるという。

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