「風呂カラオケがおススメ」「のどあめよりガムを」 健康長寿の命「のど」の守り方
ストロー発声法
その一つは「あー」テスト。「あー」という声を成人男性であれば30秒、成人女性であれば20秒出し続けられるかが目安です。
もうひとつは、裏声テスト。声帯をしっかり閉じないと裏声は出すことができず、意外と難しいものです。5秒以上、裏声を出し続けられないと、のどの健康の危険信号といえます。
さらに、当然のことながら声帯の衰えは「声」に表れます。具体的には次の3点がチェックポイントです。
声が聞き取りにくいと言われるようになった。声の音域が狭くなった。声がかすれるようになった――以上が「老け声」と言われる現象で、声帯の衰えの「三大SOS」です。
とはいえ、やはり自分の声の変化は、自分では分かりにくいものです。従って、家族や近しい知人に声の変化を指摘してもらうのが現実的かもしれません。
老け声になっていることなどを認識した上で、次はのどの健康をどうやって維持し、向上させるかですが、何歳からでも「のど鍛え」は可能です。なぜなら、先ほど説明した通り声帯は筋肉だからです。他の筋肉と同様、いくつになってもトレーニングによって筋力を保ち、上向かせることができます。
まず、筋肉を鍛えるにあたってはストレッチが重要ですから、声帯に関してもそれが欠かせません。お勧めの一つはハミングです。小さな音量で構いませんので、日常生活の一コマにハミングを取り入れてみてください。なお、ハミングは、のどの手術後に最初に取り組むリハビリでもあります。
高齢者などでハミングが難しいという人は、ストロー発声法がいいでしょう。ストローをくわえたまま、「うー」と5秒間以上声を出し続ける。一時的な血圧上昇を招くため、高血圧の人などは避けてほしいですが、このストロー発声法でハミングと同様の効果が得られます。
また、いわゆる巻き舌で「r」の音を出し、舌をほぐすことも有効です。舌の筋肉と声帯の筋肉の柔らかさは連関するからです。
風呂カラオケがお勧めな理由
こうしたストレッチによって声帯の柔軟性を保つと同時に、筋肉を強くするためのトレーニングとして私が推奨しているのは「風呂カラオケ」です。
普通のカラオケ以上に、風呂カラオケがお勧めなのは、自宅で簡単にできること、浴室は湿度が高いのでのどの粘膜に優しい環境で声帯トレーニングができること、そして何よりも楽しいことが理由です。入浴中の身も心もリラックスした状態で、しかも自分の声が心地よく反響する中で好きな歌を口ずさむ。この快感に異を唱える人はいないはずです。何事も楽しくなければ継続は難しいですから、風呂カラオケは最適の声帯トレーニングといえるでしょう。
中でも、「週刊新潮」のメイン読者層であるという中高年に向いているのが、昭和の日本レコード大賞曲での風呂カラオケです。
若い頃に親しんだ曲は、歌詞が身体に染みついていて自然と歌えるということが多いと思います。すると、「次の歌詞なんだっけ?」などと余計なことに気が散らず、自ずと声帯トレーニングに集中できます。
それでも歌詞が出にくい場合は、全ての歌詞を「ねいねい」で歌ってみてください。鼻音である「n」音を出すことは声帯トレーニングに有効であることが分かっている上に、やはり歌詞を気にすることなく風呂カラオケに集中できます。
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