山口崇さん、釜本邦茂さん、篠田正浩さん、吉田義男さん…2025年に逝った「すごすぎるアマゴルファー4人」が熱く語っていたこと

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米ゴルフ界の「父」

 野球解説者・元阪神タイガース監督の吉田義男さん(2025年2月3日死去、享年91)も忘れてはいけない。コラム登場は1回きりだが、さらりと語られているエピソードはインパクトが強かった。

〈なるほど、プロとはこういうものなのか。プロとアマとその彼我(ひが)の差をつくづく認識したのは、ポール・ラニアンとひと月ほどラウンドをともにしたときだった〉(1985年11月7日号)

 1908年生まれのポール・ラニアンは、PGAツアー通算28勝の成績を残した米国のプロゴルファー。30年代後半からは指導者としても頭角を現し、1990年には世界ゴルフ殿堂入りも果たした。吉田さんはある時、この名選手の元へ“修業”に出かけていたという。

〈私はハンディ1の友人とアメリカへゴルフ修業の旅へ出かけ、サンディエゴのラフォイヤに一軒の家を借りた。そこで私たちは自炊生活をしながら、毎日昼からポール・ラニアンにゴルフの手ほどきを受けた〉(同)

「試合に勝つ」ことを念頭に置いたラニアンのコーチングには、大いに感心したという。

〈ラニアンはこうして教えることに徹しながら、私たちを車に乗せてはゴルフ場を転戦した。ハンドルを握る手は大きく、それはいつもグリップの形をしていた。50年間クラブを振り続けた彼の歴史がそこにあった。以来、私にとってラニアンは、親父のような存在となり、アメリカに野球観戦に向かう時は必ず共にラウンドするようになった〉(同)

 吉田さんは生涯ゴルフを続けた。岡田彰布さんは弔辞で「また一緒にゴルフや食事に行けると思っていたのに」と別れを惜しんだ。

デイリー新潮編集部

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