「喫茶店でシクシク泣き始めて…」 名古屋主婦殺害、夫が明かす容疑者の“異様すぎる執着” 「再会で情動が一気に噴き出した可能性が」 精神科医が指摘
「憎しみと愛着という相反する感情を抱き……」
凶行の背景について、精神科医の片田珠美氏は、
「安福容疑者のように、周囲から“おとなしい”と評価される人は、自己主張などをしない反面、内側で感情や衝動を抑圧しているケースが少なくありません。高校時代に2度もバレンタインチョコを渡すなど、彼女の恋心は本物だったと思われます。しかし大学生になって数時間も待ち伏せするなど、異様な執着へと変質している点に注目します」
精神分析の世界で「アンビバレント(両価的)」と呼ばれる感情が見え隠れするという。
「拒絶されたと感じて憎しみと愛着という相反する感情を抱き、ストーカー行為などへ転じる事例は存在します。そういった感情は一度、心の内に宿ると消し去るのは容易ではありません。事件の少し前に悟さんと再会したことで、心の奥にしまいこんでいた情動が一気に噴き出したのではないか。そして、その矛先は本人でなく、彼が最も大切にしている存在へと向けられた可能性があります」(同)
「奈美子と航平に謝らなければならない」
一方で、いまも苦悶が消えることはないと、悟さんは声を落として言う。
「犯人が逮捕されたことは、すでに奈美子には報告しました。でも、まさか自分の知り合いが犯人だったなんて……。この点に関しては、奈美子と航平に謝らなければならないと思っています」
安福容疑者の心の闇を解明するには、まだ時間がかかりそうである。







