清水美沙と工藤静香、前田敦子、石田ゆり子…「クリスマスと日本映画」の好相性を堪能できる映画4選【冬の映画案内】
クリスマス・イブの大爆発
〇「サイレント・トーキョー」(2020年)
クリスマス・イブの日、テレビ局へ「恵比寿に爆弾を仕掛けた」という電話が入る。向かったテレビ局員と、買い物をしていた主婦・山口アイコ(石田ゆり子)は、犯人の罠にはまり実行犯に仕立て上げられてしまう。その直後「渋谷ハチ公前を爆破する」という新たな犯行予告が。タイムリミットが迫る中、事件を追う刑事(西島秀俊)や不審な行動をする男(佐藤浩市)とIT起業家(中村倫也)、そして興味本位で渋谷に集まる群衆たち……。日本中を震撼させる時が訪れる。
最大の見どころは、渋谷駅スクランブル交差点の爆発シーンだろう。爆風、光、煙、そして死者や怪我人が生々しい迫力で描かれる。
「どうやって渋谷で爆破ロケをしたのか?」と話題になったこのシーンは、栃木県の巨大オープンセット「足利スクランブルシティスタジオ」(2025年末閉鎖予定)で撮影された。約6600平方メートルの敷地に、渋谷スクランブル交差点を実寸大で再現し、改札、道路標識、落書き、ガムの汚れに至るまで精巧に作られている。
「クリスマスにやっていいの?」
背景のビル群などはVFX(CG)で合成されているが、1万人ものエキストラを実際に走らせ、逃げ惑う群衆のパニックをリアルに演出している。
石田ゆり子は、テロに巻き込まれたように見えるが、物語が進むにつれて「単なる被害者なのか、それとも……」と思わせる、繊細でミステリアスな演技を見せている。完成披露イベント等では、「『これ、クリスマスにやっていいの?』と思いました(笑)」と語っていた。
あまりメディアに出ない石田だが、先日珍しくバラエティ番組に登場した(TBS系「人生最高レストラン」)。親友の板谷由夏が、「ふんわりしたイメージだが、とても男気がある」と語り、本人も「実は体育会系です」と。10代の頃は水泳選手で、ロサンゼルス・オリンピックも視野に入っていたという意外な一面を見せていた。
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