夫婦の“価値観の一致”ってどういうこと? “共通の趣味”でも“食事の好み”でもない意外な具体例…「ファストフード」「掃除」「行列」への考え方が地雷になることも
夫婦で議論を
こうした夫婦間の「耐えられるもののレベル」というものは部屋の汚れ具合以外にも、多岐にわたるが、以下、快適な夫婦生活・家族生活を送るにあたって一致していた方がいい重要な要素を列挙してみた。
(1)行列に耐えられるかどうか――行列を苦にせず、欲しいものや食べたいもの、良い安い商品のためには進んで並ぶ人は一定数存在する。しかし、時間を大事にする人間や、合理的な人間は行列を嫌う。行列に似たものとして、「渋滞」があるが、渋滞に巻き込まれてまで車で休日に観光地に行く価値があるか? これに対する答えが同じかどうかが、二人の相性の判断材料になる。
(2)家計簿をつけるかどうか――家計簿というものは、とにかくきっちりしている人がつけるものであり、「テキトーでいいじゃーん! まぁ、ATMからカネが出てくればいいんじゃないの?」のように考える人間からすれば意味不明のもの。家計簿をつけるタイプの人は、お金の使う用途を逐一チェックし、ムダを排除しようとする。しかし、家計簿をつけない人間は、「知らぬが仏」的人生のため、しっかりした考えを持つ人と気が合わない。
(3)ファストフードを食べられるかどうか――基本的にファストフード嫌いの人々は、「四毒抜き」やら「野菜をまずは食べる」などと、食に対して多大なるこだわりを持っている。一方、ファストフードを食べる人間は、とにかくウマいと思うものを安く食えればそれでいいと考える。健康上問題がある、と前者は思うかもしれないが、ファストフードに対して嫌悪感を抱かない人間はとにかくウマくて安ければなんでも食べたいのである。
(4)実家を重視するかどうか――実家というものは夫婦・家族を縛るものである。実家をあまりにも重視する人間は、なにかと「オフクロの喜寿の祝いをしなくてはいけない」や「お歳暮はキチンと贈ろう」などといった発想になる。だが、実家をどうでもいいと思い、自分の家庭だけを考える者は、「お父さん、お母さんだって勝手に生きてるんだから介入しないでいいんじゃない?」と考える。これが合わないと「親を大事にしないのか!」と逆鱗に触れてしまうのである。
(5)「記念日」を大事にするかどうか――これについては、「形式主義」「実利主義」のせめぎ合いが存在する。「スウィートテンダイヤモンド」と言って、結婚10周年で夫が妻にダイヤモンドを贈る慣わしがある。だが、「そんなもん、宝石屋が儲けたいだけだろ?」とロマンも何もないことを言う人間もいる。
さらには、結婚記念日、誕生日など色々と記念日は存在するが、すべてを網羅して特別な日にしようとすれば年間30日ぐらいは特別な日を作れる。それをバカバカしいと思うか、重要だと思うかは夫婦の間で議論すべきだろう。
というわけで、私自身は形式的なものはあまり意味がないと思っているのだが、善き夫婦・家族生活を送るにあたってはこれらの基準を判断材料にしてくださいませ。
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