今や小学3年生でも「自撮り」「鍵垢」「バズる」「なりすまし」といった言葉は常識…低学年の子どもにとって「スマホが憧れの対象」で本当に大丈夫か
憧れのSNS
動画を撮り終えるやいなや、グループの誰もが「貸して、貸して」と大騒ぎになった。うまく再生できたり、操作ミスをするたびに歓声が校庭に飛び交う。本来、スマートフォンの学校内への持ち込みは禁止されているが、この日ばかりは殊更に注意されることもなかったそうだ。
スマートフォンは友人や仲間との楽しみを媒介し、作った思い出を鮮やかに記録する。女子児童の胸にそのように刻まれたことで、さっそくその日の夜、遠回しながら親にスマートフォンをねだってみたらしい。
「まだ早い、って怒られた。もっと大きくなってからだって」
冒頭の4年生も、こうした経験があるに違いない。
小学生にとって、スマートフォンはどれほど憧れの対象なのだろうか。
心当たりの小学生に聞いてみると、カメラがどう、ストレージ容量がこうといった話は、もちろん出てこない。だが、「自撮り」「垢・鍵垢」「バズる」「なりすまし」といった特にSNSに関連するワードについては、3年生以上ならほとんどの子どもが意味も含めて知っていた。
もちろん、スマートフォンは所持していない。だが、スマートフォンの周辺には確実に近づいているのだ。
強く印象に残ったのは、オンラインゲームや動画視聴もさることながら、自撮りや友だちと戯れる動画を撮ってSNSに上げたいというのが、いまもっともやってみたい最先端の「遊び」だということである。
第2回【「中学生まではダメ」「むしろ無菌状態のほうが危ない」…小学生のわが子からスマホをねだられた親が頭を抱える“本当の理由”】では、小学生のわが子が「どうしてもスマホを買ってほしい」と訴え、思わず買い与えてしまうと「有害サイトにアクセスし、さらに履歴を消していた」という衝撃の事実をお伝えする──。





