ホンネは「くじ運に恵まれた」!? 「W杯組み合わせ決定」で「厳しいグループ」を連発する「森保監督」の胸の内 「日本代表」に追い風となる“3つの条件”とは

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合宿地選びの失敗

 本大会に向けた準備における大きなポイントのひとつに、大会期間中の合宿地選びがある。

「JFAはかつてW杯で2度、合宿選びに失敗しています」(前出・記者)

 ひとつは2006年ジーコ監督が指揮したドイツ大会。中田英寿だけではなく、中村俊輔、小野伸二ら黄金世代のメンバー編成で好成績が期待された大会だった。

「日本が合宿地に選んだ場所はボンでした。静かでいい街並みだったのですが、サッカー場に塀がなく、非公開練習ができない環境に加え、ホテルの食堂には窓もなく、選手たちには大不評でした」(当時取材した記者)

 もうひとつは2014年ザッケローニ監督が率いたブラジル大会で、エースだった本田圭佑を筆頭に選手全員が「優勝宣言」をするほど自信をもって臨んだW杯だった。

「JFAはサンパウロ州のイトゥー市を合宿地に選びました。が、チームが現地入りした際には宿泊施設も未完成で大会期間中(6月)は現地では秋の時期だったにもかかわらず、朝晩は半袖ではいられないほど肌寒い場所だった。試合会場との寒暖差が激しくコンディション作りは大失敗でした」(同)

 そうした失敗を反省してか、森保監督は既に複数の施設を見学しているという。

「W杯予選を最速で突破したことで、時間の余裕が出来ました。抽選会後も、ダラスの合宿候補地を3施設視察し、万全の体制が組めています」(前出・記者)

自信が確信へ

 今回ポット1にはW杯連覇を狙うメッシがいるアルゼンチン、欧州予選を全勝で勝ち進んだイングランド、世界的ストライカー・エムバペを擁するフランス、世界ランク1位で、今大会優勝候補のスペイン、来年2月に41歳となるC・ロナウドが君臨するポルトガルなど超強豪国ばかり。もちろん強豪ではあるものの、日本が入ったF組のポット1が、それらと比べて1ランク落ちるオランダなのも追い風のひとつ。

「確かに日本はオランダに勝った経験はありませんが、直近の対戦になった2013年の親善試合では0―2から追いついてドローで終わっています。そこまで苦手意識はないのでは」(代表OB)

 森保監督は抽選会が終わり、現地を発つ前に本大会の決勝戦が行われる、ニューヨークのメットライフ・スタジアムも視察している。「見てきました。まだアメリカンフットボール仕様でした」とにっこりだった。過去のサッカー日本代表監督でW杯決勝のスタジアムを大会前に視察したのは森保監督が初めて。「引き続き、最高の準備をしたい」――。本大会にむけて自信が確信へと変わりつつある抽選会だったと言える。

 関連記事「話題の『W杯美女』SHONOを独占取材 人生を変えた“ドーハの5秒”の大反響を語る」では、前回カタール大会のスタジアムで話題になった日本人美女の独占インタビューを掲載している。

小田義天(おだ・ぎてん) スポーツライター

デイリー新潮編集部

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