「THE W」 粗品が「面白すぎた」せいで露呈した日テレの致命的な「体力不足」
霜降り明星・粗品(32)の「女芸人No.1決定戦THE W 2025」(日本テレビ系)での審査が大きな話題を呼んでいる。出場者に向けた的確かつ辛辣(しんらつ)な批評は番組放送後も各所で取り上げられ、大会自体への注目度も例年を大きく上回るものとなっている。一方、番組一番の功労者が審査員、という事実は日テレの「体力不足」を露呈してしまい……。【冨士海ネコ/ライター】
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【写真】粗品や千原ジュニアが「めちゃくちゃうまいな」と絶賛する若手実力派コンビ
「粗品、よく言った」。今年の「THE W」を取り巻く空気を、これほど端的に言い表す言葉はないだろう。若くしてM-1とR-1の覇者となった霜降り明星・粗品の存在は、番組の話題性を一気に引き上げた。高度な言語化力で研ぎ澄まされた容赦のない批評は、出場者だけでなくMCや審査員たちをもたじろがせ、さらにその刃は観客席にも。「笑っちゃいけないところで笑うレベルの低い客」とバッサリ斬り、「視聴者の溜飲を下げた」と粗品さんは自身でも分析していた。
「つまらない」「レベルが低い」と冷笑されてきた「THE W」も、今年で9回目。放送直後からネットニュースやSNSでは粗品さん賛美が相次ぎ、本人も番組後のYouTubeチャンネルで、「芸人たちからめちゃめちゃLINEで褒められている」「オレがボロクソ言うことで視聴者の溜飲を下げれたことがデカい」と反響の大きさを語っていた。優勝したニッチェをはじめ、辛口コメントを一身に受けた出場者たちも、「気を使って口をつぐむ人が多い中、あえて言ってくれてありがたかった」と感謝を述べている。票が伸びなかった芸人たちにもエールが寄せられ、「今回のTHE Wは良かった」という評価が一部で生まれているようだ。
ただ、これで「THE W」の面目躍如といえるのだろうか。むしろ今回露呈したのは、粗品さんという劇薬を投入しなければ成立しない、日テレお笑い番組の「基礎体力のなさ」だったのではないだろうか。
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