「AI銘柄」大暴騰でも「“期待”ばかりで実際に儲かったという話がない」 専門家たちが危惧する「AIバブル」がはじける日
「AIデータセンター」への投資は年間1兆ドルへ
これを受けて、同様にAI投資への過熱に懸念が広がっていた東京株式市場では、AI関連銘柄が再度の伸長を見せたのだが、
「11月にリリースされたグーグルの生成AI『Gemini 3』が、独自開発した半導体チップ・TPUを活用しており、そのうえ高性能でした。エヌビディアの優位が揺らぐという見方も広がり、結局、同社の株価は下落したのです。オープンAIに出資しているSBGにも、株価が高値から38%落ち込むなど波及し、日経平均を押し下げました」(前出の記者)
熾烈な開発競争に振り回される市場を後目(しりめ)に、AI業界はますます隆盛といった様相を呈している。
7~9月期決算で売上高が過去最高となったグーグルをはじめとする巨大IT企業の各CEOは、足元の売上高が好調なことを受けてさらなる巨額投資を表明。半導体チップを搭載したサーバーを運用する「AIデータセンター」への投資額は、2027年に世界全体で年間1兆ドル(約155兆円)に迫るという。
こうした天文学的な金額が集まる理由を、『AIバブルの不都合な真実』などの著書がある、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の黒坂達也氏が解説する。
「AIそのものはすでに、我々の生活に欠かせなくなっています。たとえばメールのフィルターにも搭載されていて、これがなければスパムだらけになってしまう。また鉄道や航空機、それにテレビやネットといったインフラのシステムは、今や複雑に入り組みすぎて、人間が全体を把握できない。その管理もAIが担うようになっています。コロナ禍で各国が積極財政に踏み切ったことで市場にマネーがダブついており、今後も成長が見込まれるAIに投資が集中したのです」
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