「備蓄米の買い入れ再開」「おこめ券の使用期限は来年9月末」…農水省の方針から透けて見える“コメの高値安定”という暗い未来

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来年にコメの供給量は減るのか?

 おこめ券を毎月配ってもらえるならまだしも、最悪の場合はたった1回か2回、コメを4000円や3000円で買えても有難みは感じられない──こう考える消費者は増える一方であり、同時に鈴木農水相への反発が強まっているように見える。

 さらに「おこめ券は配らない」という自治体も増えてきた。自治体は必ずおこめ券を配らなければならない──というわけではない。

 物価高対策は簡略化すると政府が原資として税金を地方自治体に交付し、その使い道はある程度なら自治体の裁量に任されている。プレミアム付き商品券を配ってもいいし、上下水道の値下げに使っても構わないのだ。

「おこめ券を配らないという自治体が増えれば増えるほど、藤尾社長が予測した『来年6月コメ暴落説』の可能性は高まります。すると偶然なのか、急に備蓄米の買い入れが浮上してきました。農水省は来年1月から備蓄米の買い入れを再開すると明らかにし、6月まで競争入札を実施するそうです。さらに、5年以上経過した古米は食用として放出せず、飼料米に回すことも決まりました。さらに、一度放出した備蓄米も、いわゆる“江藤米”の31万トンを集荷業者が保管しているため、こちらも国が買い戻すことになりました。これらの施策が実施された場合、どう考えても市場に流れるコメの絶対量は減ります」(同・記者)

「鈴木農水相は国民を見ているのか?」の声

 鈴木農水相はよほど思い入れがあるのか「コメの価格はマーケットが決める」という説明を繰り返し、一種の常套句になっている。その“座右の銘”に従えば、備蓄米の買い入れで供給量が減れば、市場価格は上がる。6月暴落は回避できるかもしれない──こうした鈴木農水相の姿勢には疑問の声が多い。Xを見てみよう。

《鈴木農水大臣は積極的にコメの高値誘導を目的とした市場への介入を行っている》《国民をだますようなことをしないでほしい》《コメ離れも進み高値も続き結局は庶民も生産者も泣きを見る愚策に近い感じ。農水官僚の鈴木憲和大臣は何処を向いていますか?》《需要低迷してるのにコメ価格を高値吊り上げてるのが鈴木農相》──。

 これまで「コメの価格が3000円代に下がると農家さんがかわいそう」という意見が多かった。ところが、藤尾社長が「5キロ3500円」を適正価格だと指摘すると、何と講演会に出席した農家からは賛同の声が相次いだという。

 なぜ農家はコメの高止りを否定し、消費者の希望に沿った価格を支持するのか、第1回【「コメ卸」最大手まで「5キロ3500円が妥当」と指摘も…鈴木農水相は「コメ価格にコミットしない」のか ついに「5キロ4335円」の過去最高値を更新】では、その背景について詳報した──。

デイリー新潮編集部

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