「コメ卸」最大手まで「5キロ3500円が妥当」と指摘も…鈴木農水相は「コメ価格にコミットしない」のか ついに「5キロ4335円」の過去最高値を更新

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「5キロ3500円が適正」

 消費者は正直だ。高いコメは絶対に買わない。今年、最もコメが売れたのは7月28日から8月3日に記録した約1200トンで、この時、ブレンド米の平均価格は5キロ2999円だった。

「この頃は小泉進次郎氏が農水相でした。小泉氏は備蓄米を随意契約で放出し、6月頃から5キロ2000円台で小売店に並びました。最もコメが売れた7月末は、要するにコメの価格が劇的に下がった時期に当たります。ところが、9月にコメの価格が上昇に転じると、あっという間に週あたりの販売量が1000トンを割り込みました。消費者が5キロ5000円代のコメに“NO”を突きつけたのは確実で、パン、パスタ、うどん、ラーメン、日本そばの購入量を増やして必死に“コメを食い延ばす”ことを選んでいます。消費者は悲鳴を上げていますが、鈴木農水相は『コメの価格はマーケットが決めます』しか繰り返しません。消費者からの評価が地に墜ちたのも当然でしょう」(前出の記者)

 コメ価格の異常な高騰に対し、遂に卸業者からも改善を求める声が出た。国内最大のコメ卸・神明ホールディングスの藤尾益雄社長は12月2日、新潟県新発田市で講演し、集まったJA関係者や農家の前でコメの価格は「5キロ3500円が適正」と断言したのだ。

消費者が疑問視する「おこめ券」

「新潟県の地元メディアも講演内容を重視し、ネットニュースにも転載しました。新聞記事やテレビの動画ニュース、ネットニュースをチェックして興味深かったのは、出席したコメ農家さんが藤尾社長の指摘を冷静に受け止め、『適正価格は5キロ3500円』という指摘に賛意を示す方が目立ったことです。地元メディアは農家の方々の『(5キロ3500円ぐらいが)一番、農家と消費者の妥当な線』『そんな(価格を)高くしなくたっていい、農家の人が生活していければいい』といったコメントを報じたのです(註1・2)」(同・記者)

 コメの生産や流通に関わる専門家の中からも「価格が上がりすぎると消費者のコメ離れが進んでしまう」と危惧する声は強い。

 ところが、鈴木農水相はコメの適正価格など眼中になく、ひたすらにコメ価格の高値安定を狙っているのではないか──今、消費者の間にこんな不安が急速に広がっている。それは鈴木農水相がおこめ券の配布に執着しているからだ。

 第2回【なぜ「おこめ券」は消費者から歓迎されないのか 「自治体の反発」「1枚500円なのに実質440円」だけじゃない「鈴木農水相」に批判が集まる“もうひとつの理由”】では、おこめ券の配布は物価高対策にならず、むしろコメの価格を高止りさせるのではないかと消費者が不安に思っている現状について詳報する──。

デイリー新潮編集部

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