歴代天皇が“即位の礼”の装束を贈り続ける「秘仏」の謎 有名寺院の「本尊」と天皇家の知られざる因縁

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 連日多くの外国人であふれる古都・京都。なかでも広隆寺は推古天皇の7世紀初め、渡来人の秦河勝(はたのかわかつ)によって創建された、市内でも最古の寺として知られる。思索にふける優美な姿と、国宝第1号の「弥勒菩薩半跏像(宝冠弥勒)」を所蔵することでも有名だ。

 だが、広隆寺の本尊は現在その弥勒菩薩半跏像ではなく、「聖徳太子三十三歳像」であることは、それほど知られていない。太子33歳のときの姿を模したものとされ、年に一度、太子の命日に催される「聖徳太子御火焚祭」で特別に公開される秘仏である。...

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