2025年パ・リーグ6球団「ルーキー採点簿」 日本一のソフトバンクが“最低評価”になった理由とは
将来性は高く評価できる日ハムとオリックス
宗山に負けじと、4位の江原雅裕(日鉄ステンレス)も中継ぎで起用され、開幕から好投した。シーズン終盤に2試合続けて4失点を喫したため、最終的には30試合に登板して防御率3.45となった。だが、それ以前は防御率が1点台で推移するなど、貴重な一軍の戦力になっている。3位の中込陽翔(徳島インディゴソックス)は一軍登板が7試合にとどまったが、二軍では41試合に登板して防御率1.83と結果を残している。
高卒ルーキーが育成1位の岸本佑也(奈良大学付)に限られるので、どうしても将来性は評価が低くなるが、総合的に見れば成功と言えるだろう。
一方のロッテは、1位の西川史礁(青山学院大)が開幕当初は苦しんだものの、夏場以降はヒットを量産。規定打席に到達して、リーグ6位の打率.281をマークし、新人王に輝いた。ホームラン3本は少し物足りないとはいえ、投高打低の傾向が顕著な現在のプロ野球で、これだけの高打率をいきなりマークしたのは見事という他ない。
それ以外の選手は、即戦力として期待された2位の宮崎竜成(ヤマハ)が、39試合、19安打、打率.194と苦しんだほか、5位の広池康志郎(東海大学九州キャンパス)は18試合、1勝3敗4ホールド、防御率は4.87と今ひとつ一軍で結果を残せなかった。また、二軍でもそこまで印象を残した選手はおらず、将来性の評価は低くならざるを得ない。
【2025年ルーキー採点】
日本ハム 総合:B 即戦力:B 将来性:A
オリックス 総合:B 即戦力:B 将来性:A
日本ハムとオリックスは、即戦力の面では大きく見劣りするが、将来性は高く評価できる。
日本ハムは、1位の柴田獅子(福岡大大濠)が二軍で11試合に登板して防御率1.25をマーク。夏場以降は一軍に昇格し、プロ初勝利こそならなかったものの、4試合に登板して0勝0敗1ホールド、防御率2.92とまずまずの結果を残した。2位の藤田琉生(東海大相模)、4位の清水大暉(前橋商)は、二軍で徐々に登板機会を増やし、ポテンシャルの高さを見せている。
一方、5位の山県秀(早稲田大)が84試合に出場して43安打、3本塁打、打率.232と貴重な一軍の戦力となっている。
オリックスは、2位の寺西成騎(日本体育大)が先発で2勝、6位の片山楽生(NTT東日本)がリリーフで21試合に登板して防御率2.10をマークした。入団前、彼らは即戦力ではなく、2年目以降の活躍が期待されていた選手であり、1年目から順調なスタートを切ったと言える。
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