「神奈川の山に行きたかった」足立11人死傷ひき逃げで逮捕された37歳日本人男が不可解な供述 ネット上にはデマの「外国人犯行説」が拡散
「外国人」と決めつけたデマ
その後窃盗容疑で逮捕された男は、不可解な供述を繰り返しているという。
「『盗んでいない、試乗するためだった』と話しているばかりか『神奈川にある山に登りたかった』などという意味不明なことまで話しているようです。車を盗んでから2時間余りの間、どこに行っていたかはまだ判明していません」(同)
男が精神疾患を抱え、6年前から通院歴があることも判明したため、警視庁は素性の公表を控え、「日本国籍の37歳男性」にとどめている。精神疾患が認められると責任能力が問えず、起訴できない可能性があるからだ。
一方ネット上では、80代の男性が死亡、20代女性が意識不明の重体、ほか9人が重軽傷という重大な結果を招いたことから、「犯人の名前を出せ」といった感情的な意見が目立っている。
問題視されるべきは、「外国人による犯行」といった事実ではない内容の投稿が拡散されている点だ。
「テレビで放送されたドライブレコーダー映像を見た一部視聴者が『動きからして外国籍っぽい』という根拠不明な情報を発信。『外国人ならば不法滞在だろ』などと言った思い込みによる投稿までも散見されていますが、逮捕されたのは日本人男性であることはわかっています」(同)
悲惨な事故ではあったが、差別に起因するデマが流行していることを看過してはならない。
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