「子ども用衣類からホルムアルデヒド」「下着から発がん性物質」 本当に「SHEIN」商品を購入していいのか 専門家が警鐘

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【前後編の後編/前編からの続き】

 中国発のインターネット通販サイト「SHEIN(シーイン)」をご存じだろうか。フランス政府が違法商品の販売を問題視して、先日、同社に一時的な運営停止を命じたことが話題になっている。日本でも若者を中心に浸透する中国系ネット通販、その実態とは?

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 前編【「少女を模したラブ・ドールを違法販売」 大炎上の「SHEIN」パリ出店、32歳社長が語った思い 「多くの批判があるのは事実ですが…」】では、SHEINが急成長を続ける理由と、SHEINが出店する老舗百貨店「BHVマレ(ベー・アッシュ・ヴェー・マレ)」社長が語った炎上への思いについて報じた。

 もっとも、ウリは「安さ」だけではない。「速さ」もずば抜けている。流行を取り入れた低価格の衣料品を、短いサイクルで大量に生産・販売するファストファッションの先駆けはスペインのZARAだが、

「ZARAでさえ、デザインから製造まで早くても2週間ほどかかります。しかし、SHEINはそうした工程をわずか3日でやってしまいます」

 とは、イー・ロジットの創業者で戦略物流専門家の角井亮一氏だ。

「SHEINは中国国内の至近距離にあるアパレル製造工場群とリアルタイムで全製造過程を連携できるITシステムを構築しています。ZARAは生地を自社で裁断し、縫製工場に送って、完成品を戻して検品する物流システムが発生します。が、SHEINの場合は、生地を持ち、裁断・縫製を行う工場に発注するだけで商品を製造できるのです」

「世界中で訴訟を提起されている」

 AI(人工知能)の活用にも積極的だという。

「AIがアパレル販売サイトの売れ行きや、SNS上でインフルエンサーが着ている服を分析。そのデータを基に流行をいち早く取り入れた服をすぐに製造・販売する。これが“ウルトラファストファッション”と呼ばれるゆえんです」(中国経済に詳しいジャーナリストで千葉大学客員教授の高口康太氏)

 最新のテクノロジーで世界を席巻しているSHEINだが、そこには悪評もつきまとう。

「ネットで情報を集めて商品化する弊害で、しばしば特徴的な柄や形状まで完全に模倣してしまう。結果として、世界中で訴訟を提起されています」(同)

 日本でも2023年12月、ユニクロがSHEINによる「ラウンドミニショルダーバッグ」の模倣品の販売を不正競争防止法違反だとして、関連企業3社を提訴し話題になった。訴訟は現在も係争中である。

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