最多タイのPL学園はゼロ!出身高校別プロ野球監督ランキング、上位校でも意外と少ない“優勝監督”

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 最下位に沈んだロッテの建て直しを図るサブロー(大村三郎)新監督は、PL学園出身で、出身高校別ランキングでは歴代トップタイの6人目のプロ野球監督となる。だが、過去に指揮を執った5人のOB監督がいずれも結果を出せなかったことから、「“負の連鎖”を止められるか」と、別の意味でも注目を集めている。それでは、PL学園と並んで歴代最多のプロ野球監督を輩出しているのは、どの高校か? 出身高校別ランキングを紹介する。【久保田龍雄/ライター】

良からぬイメージを払拭できるか

 PL学園といえば、2016年夏を最後に野球部が休部になったにもかかわらず、現在でもプロ野球選手の出身高校別ランキング(OBを含む)は77人で、依然トップの座を守り続けている。

 そして、同校出身のプロ野球監督も、尾花高夫(2010~11年・横浜)、平石洋介(2019年・楽天)、立浪和義(2022~24年・中日)、松井稼頭央(2023~24年・西武)、今江敏晃(2024年・楽天)に、サブローが加わったことにより、歴代トップタイの計6人となった。

 また、OBの桑田真澄、福留孝介両氏も監督候補と目されており、もし将来実現すれば、PLは歴代単独トップに浮上することになる。

 だが、冒頭でも触れたように、尾花監督と立浪監督は在任中すべて最下位であり、松井監督も5位と6位(途中休養)、平石監督はシーズン3位でクライマックスシリーズ進出をはたしたものの、シーズン4位の今江監督同様、たった1年で解任された。監督5人の計9シーズンで優勝なし、最下位6度という負の連鎖が続いている。

 10月8日の就任記者会見で、「甘さを取り除いて厳しい練習をして、若い選手が羽ばたけるようなチームにしていきたい」と再建への抱負を語ったサブロー監督。OB監督5人でAクラスは平石監督の1度だけという良からぬイメージを払拭できるか、注目される。

 PLとともに計6人の監督を輩出し、歴代トップタイで肩を並べているのは、広島県で長年にわたってライバル同士としてしのぎを削っている広陵と広島商の両古豪だ。

 広陵は、加藤喜作(1942~44年・南海、近畿日本)、白石勝巳(1953~60年、63~65年・広島)、門前真佐人(1961~62年・広島)、岩本義行(1956~60年・東映、65~66年・近鉄)、濃人渉(1961~62年・中日、67~71年・東京、ロッテ)、金本知憲(2016~18年・阪神)の計6人である。

 このうち優勝経験があるのは、ロッテ時代の1970年に監督通算6年目でリーグ優勝を実現した濃人監督だけである。“王貞治シフト”を初めて実施した白石監督も、通算11年間で最高位4位(5回)であり、Aクラス入りの悲願を実現できずに終わっている。

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