記者から日銀副総裁にまでなった「藤原作弥さん」 山口淑子さんに信頼されたエッセイストとしての人生
物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回は10月17日に亡くなった藤原作弥さんを取り上げる。
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藤原作弥さんは幅広い活躍で知られた。時事通信の記者時代からエッセイストとして評価され、退職後に日本銀行の副総裁を務めた異色の経歴の持ち主だ。
中でも1987年に『李香蘭 私の半生』(新潮社刊)を山口淑子さんと共同執筆し、数奇な運命を歩んだ彼女の人生を丁寧に浮かび上がらせて話題になった。...

