「自ら命を絶つような人は政治家しちゃいかん」 ついに逮捕の「立花孝志容疑者」 自死した「兵庫県議」に投げかけていた“信じがたい言葉”
県民局長も冒涜
「知事選中に竹内さんのお母さんが亡くなられたんです。ずっと入院されていたのですが、息子に対する誹謗中傷の話が耳に入ってしまい、『自分のせいで早く死なせてしまった』と落ち込んでいました。また、議員バッジを外した直後に連絡したときには『立花が家に押しかけるみたいなことを言っていて、家族が恐怖を感じている。家族に危害を加えられる恐れがあって、一歩も家から出られなくなった。苦渋の決断だけど、辞めたから収まると思う。あとは収まるのを待つだけ』とも言っていたのですが……」
だが、知事選後も誹謗中傷が止むことはなかった。政治家としての批判であれば、竹内氏のみに届けばいいことだ。だが、それが家族に及んだことで、竹内氏は病んでしまった。知人が続ける。
「竹内さんは県議として、斎藤知事のおかしいところを議会で追及しました。そのきっかけとなった、告発文書を書いた県民局長が亡くなったことが『悔しい』と。彼は県議として5期目でしたから、以前から県民局長が人望のある人物であることを知っていたようです。不倫の噂もあったけど、竹内さんは『そんな噂話は告発文とは無関係だから触れちゃいけない』と気を遣っていたんです。しかし、立花は『県民局長は10人と不倫』などのデマを流布した。県民局長が亡くなったことはもちろん、そういうことにも竹内さんは心を痛めていたんです」
事実を批判するのとデマで冒涜するのとは次元の異なる話だ。デマで聴衆を煽って誹謗中傷に走らせるような人は、政治家などすべきではない。
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立花容疑者は執行猶予中の身だった。NHKの受信契約を結ぶ顧客の情報を不正に取得し、その情報を暴露すると伝えてNHKの業務を妨害したことで、不正競争防止法違反と威力業務妨害などの容疑に問われ、23年に懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決が確定していた。その後の彼は兵庫県知事選をはじめ、泉大津(大阪)市長選、千葉県知事選、三木(兵庫)市長選、参院選(兵庫選挙区)に立て続けに選挙に出ては落選していた。12月の伊東(静岡)市長選も出馬すると発表したばかりだった。まるで執行猶予期間中の逮捕を逃げ回るかのように……。だが、今回の逮捕で有罪となれば、実刑になる可能性が高いとみられる。
立花容疑者を刑事告訴した竹内氏の妻は、告発後の会見で「声を上げられない人間を痛めつけ、追いやる行為が許されていい訳がない。夫の死を無駄にしたくない」と語っていた。
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