「決まったからには高市総理を支えます」小泉進次郎陣営“元参謀”加藤勝信前財務相に「趣味のサウナ」で直撃インタビュー
数々の課題をどう乗り越えていくべきか
インタビューをした時は正式決定する前で、報道で加藤氏の名前が浮上している段階だったが、こう意気込みを語った。
「日本の人口あたりの国会議員数は先進国の中でも少ない方であり、地域や国民の声を国政に反映していくためには増やすべきではないかとの意見もあります。他方、身を切る改革を進めるべきとして、議員定数の削減を図るべきとの主張もある。そうした中、簡単に決められるものではないですが、公党間で交わした約束をどういう形で果たしていくのか、まずは党内でしっかりと議論を進めていく必要があります」
課題は他にもある。ガソリン税の暫定税率撤廃は決まったが、参院では引き続き少数与党のままなので野党からの要求にも耳を傾けていくことも必要。その中には、国民民主党が要求している年収103万円の壁撤廃や物価高対策など、財源の確保が必要とされる政策も含まれている。元財務相としてこうした問題をどう捉えているか。
「大事なことは国民の皆さんがどのような不安や懸念、困難を抱えているかを的確に受け止めること。それを踏まえて、最も必要なところにきちんと政策の恩恵が届くようなあり方を考えるのが政治の原点です。与党も野党も共に国や国民に責任を担う者同士として、正々堂々と議論し合っていく姿勢が求められています」
このような課題を引き継いだ片山さつき財務大臣に対しては、
「片山さんは経験豊富でとても優秀な政治家ですので大変期待しております。大蔵省では、私より3つ後輩で、官僚時代は、主計局、主税局、関税局 、理財局、証券局、銀行局、国際金融局、と大蔵省時代にあったすべての局を経験しているエキスパート。党の金融制度調査会会長も勤めた経験もあり金融行政にも明るい。英語も達者だし国際会議でもきっと活躍されるでしょう」
自身としては、閣外に出た今だからこそできる新たな活動にチャレンジしたいと考えていると語る。
「代議士という仕事はみなさんの思いを代弁する仕事です。時間ができた今だからこそ、色々な声に耳を傾けていきたいと思っています。特にこれからの社会を背負う、若い人がどんなことを考えているか掴みきれていない気もしており、直接話して聞いてみたい。最近、車座集会的なことも始めたところなのですが、新たな気づきがあります」
今日のインタビュー企画も「いい機会だった」と振り返った。
「言葉を交わさずとも、若い人たちと一緒に同じサウナに入って汗を流す。改めて、まだ若い人たちの間でサウナが流行っていることを実感できる体験でした。永田町や霞ヶ関にいると、情報としては入っていますがリアリティがないのです。幸い69歳にしてはフットワークが軽いので、様々な場所に足を運び、皆さんが政治に何を求めているか探究しようと思っています」
加藤氏はインタビューを終えて店を出ると「いやー、整った。電車に乗って帰るから大丈夫、ありがとう」と言って、歌舞伎町の雑踏の中に消えて行った。
前編【昭和のベテランサウナー・加藤勝信前財務相の“気合いの入った”サ活に同行取材「SPさんに申し訳なくてしばらく我慢していました」】では、サウナ歴50年のベテランサウナー加藤氏の「厳しすぎる整い方」と「サウナ愛」について伝えている。
[2/2ページ]

