中0日「山本由伸」193試合出場「大谷翔平」はホントにWBCに出場するのか? 連覇へ問われる「井端監督」の手腕
2025年の野球界は日本シリーズに続いて、ワールドシリーズも終了。後者は日本人選手3人が所属するドジャースが、ブルージェイズとの歴史的な激闘を制するなど大きな注目を集め、第7戦は日本国内だけで2000万人以上が視聴したという。
今年のワールドシリーズは、日本、アメリカ、そしてカナダで大いに盛り上がったが、この激闘が来年3月に予定されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に少なくない影響を与えることになるかもしれない。
【八木遊/スポーツライター】
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前回大会は大谷らの活躍で優勝
野球日本代表の侍ジャパンが4ヶ月後の大一番に向けて始動する。今月15~16日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本-韓国」の2試合が、東京ドームで開催される。
今回の強化試合はあくまでも若手中心のメンバー構成。さらに合宿を前に選出されていた選手が次々と辞退を発表するなど、選手たちの本気度は低い。
侍ジャパンの指揮官を務める井端弘和監督は、合宿先の宮崎に到着した際、「連覇に向けて頑張っていきたい」と意気込みを語ったが、実績のあるベテランや中堅は疲弊した体を休ませたいのが本音だろう。
2006年に始まったWBCの第1回と第2回(09年)を制した侍ジャパンだが、第3回と第4回はいずれもベスト4止まり。そして記憶に新しい、2023年に行われた第5回大会は、大谷翔平の投打にわたる活躍もあり、3大会ぶりに優勝を果たした。
連覇が懸かる来年の本番に向け、韓国との2試合を意義あるモノとできるか。若手選手に経験を積ませるとともに、来年の戦力となり得る“金の卵”の発掘も期待されている。
大谷&山本は参戦か、それとも欠場か
しかし、侍ジャパンの指揮官という大役を任された井端監督はプロ野球での監督経験がなく、侍ジャパンの歴代監督と比べてもやや地味な存在。WBC出場の可否が結果への大きなカギを握る大谷との直接的なパイプも未知数だ。
その大谷は、今季途中に二刀流復活を果たし、ワールドシリーズまで休みなく戦い抜いた。打者としてレギュラーシーズン158試合、投手として14試合、さらにポストシーズンでもそれぞれ17試合と4試合に出場。合計“193試合”を完走したこともあり、ドジャース3連覇に重きを置いた場合は、来年のWBC参戦を見送る可能性もゼロではないだろう。
それはチームメートの山本由伸も同じだ。メジャー2年目の今季は、レギュラーシーズンでの30試合に加えて、ポストシーズンでも6試合に登板。さらにワールドシリーズでは第7戦に中0日でマウンドに上がり、2日間合計130球を投じた。当然、その右肩にはかなりの負担がかかったはず。ドジャースとしては山本に欠場してほしいのが本音だろう。
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