「ジャパニーズ・メディア? 話をしよう」…「トランプ氏」が“ゴルフ”について筆者に語ったこと 高市首相の贈り物が“響いた”と思う理由
シンゾーから贈られたドライバー
そう言えば、トランプ氏が初めて大統領に就任することが決まった2016年11月、すぐさま米国までお祝いに馳せ参じた安倍元首相が用意したトランプ氏への手土産は、黄金のドライバーだった。
米国の新聞やウエブサイトにも「Golden Driver」の文字があちらこちらに踊り、大きな話題になった。
「ホンマBeres S-05」と刻印された黄金のドライバーの価格は、米国では「3755ドル」、日本では当時のレートに基づいて「約50万円」と報じられ、その高額ぶりに米国のゴルファーたちは目を丸くしていた。
そのドライバーをトランプ氏が実際のラウンドで使用したことがあるかどうかは不明。しかし、2017年2月に訪米した安倍元首相を自身が所有する米国内の2つのコースで迎え入れ、「ハシゴ・ゴルフ」でもてなしたトランプ氏は、その際のラウンド前のウォーミングアップ時に、安倍元首相から贈られた黄金のドライバーを振っていた。
その様子を捉えた写真もメディアやSNSで出回り、やはり大きな話題になった。あのときのトランプ氏は、「シンゾーから贈られたドライバー」だからこそ、シンゾーとのラウンドに備えて振ってみよう、打ってみようと考えたに違いない。
そんなトランプ氏なのだから、安倍元首相が愛用していた「シンゾーのパター」を高市首相から贈られて、きっと特別な想いを抱いたのではないだろうか。
トランプ氏がゴルフについて語ったこと
1990年代終盤から2000年代にかけて、トランプ氏はPGAツアーのAT&Tペブルビーチ・プロアマという大会に、アマチュアのセレブリティとして参加していた。
「ゴルフ好きの不動産王」と呼ばれていた当時のトランプ氏の大会におけるプレーぶりは、すこぶる真面目で謙虚という印象だった。
その大会はプロアマ形式ゆえ、全体のプレーペースはかなりスローだった。パー3のティグラウンドで長いこと待たされていたトランプ氏は、1人静かにベンチに腰を下ろして順番を待っていた。
ちょうどそのとき、メディアとしてロープ内に入って取材していた私は、暇そうに座っていたトランプ氏にすかさず近寄り、声をかけた。当時のトランプ氏には、ラウンド中は警備もほとんど付いておらず、いとも簡単に近寄ることができた。
トランプ氏は「ジャパニーズ・メディア? ここに座りなさい。話をしよう」と笑顔で促してくれて、私は横に座り、しばし言葉を交わした。
「ゴルフとビジネスは似ていると思うのですが、どう思いますか?」と尋ねてみると、「いやいや、意のままにコントロールできないゴルフは難しい」と、これまた真面目に語ってくれたことを今でもよく覚えているが、まさか後々、その不動産王が大統領になるとは、あのときは想像すらしていなかった。
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