「もう一度作り上げることが使命」 沖縄「首里城正殿」復元の最終段階は目前…焼失した6年前に決意を語っていた関係者たちの今

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「見せる復興」がテーマ

 第1回に登場した山本信幸さんは、古民家や神社仏閣、文化財などを専門とする建築会社「社寺建」の代表取締役会長。「平成の復元工事」に続き、今回も総棟梁として尽力している。

 山本さんと同じく連続参加、しかも「昭和の大修理」からは3度目の参加となる建築会社は清水建設。今回は政府が掲げた「見せる復興」というテーマに基づき、施工中の様子を見学できる通路や、素屋根(正殿を囲んでいた仮設の屋根、2025年10月に撤去)内の見学エリアなどを設置した。

 無論この他にも、2019年の火災に心を砕かれながらも、再び立ち上がった数多くの人々がいる。首里城の公式ウェブサイトでは、若手職人の思いを聞くインタビュー動画なども公開され、現場が一丸となっている様子を知ることができるだろう。沖縄の象徴、歴史と文化のシンボル、そして心の拠り所である首里城は、人々の熱き思いに支えられて何度でも蘇る。

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 第1回【沖縄「首里城正殿」復元は間もなく最終段階へ 6年前の全焼直後、関係者が明かした「とてつもない喪失感」と「復活への決意」を振り返る】では、関係者たちが襲われた絶望、そしてその先へと突き動かした熱き思いを、2019年当時の記事で伝える。

デイリー新潮編集部

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