「従業員による不正行為が行われてきたことは事実」 タカラトミーに小売店は憤慨 さらに“隠蔽”疑惑も

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「何も対応を取ってこなかったのは問題」

 企業の問題に詳しい高橋弘泰弁護士が言う。

「今回は、テストセールを行っていた小売店の意向もあって事案が伏せられていたとのことですが、一般的には不祥事が発覚した場合、コンプライアンスの観点からは公表されるべきでしょう。行為が長期間、部署を移しても続いており、それを察知しながら組織が何も対応を取ってこなかったというのは、やはり問題だと思います」

 タカラトミーにただすと、

「当社従業員による不正行為が2018年より2024年まで行われてきたことは事実でございます」(広報課)

 そう認めながら、

「取引先様に対し多大なご迷惑をおかけしたことについて重く受け止めており、謝罪とご説明を行ってまいりました。再発防止の仕組み化を徹底し、万全を期してこのようなことを決して繰り返さぬ所存でございます」

 東証プライムに上場する同社は、社員の心得として、

〈法令及び社内規程の遵守と良識ある行動〉

〈自由な競争および公正・公平な取引〉

 などを掲げている。これではまさしく「看板に偽りあり」ではないか。

 前編【「一般客を装い、売上データを…」 リカちゃん人形のタカラトミーで発生した組織的不正】では、タカラトミーが行ってきた不正について、その手法を紹介している。

週刊新潮 2025年10月30日号掲載

特集「小売店にとっては詐欺行為 “不正テスト販売”を隠蔽していたタカラトミー」より

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