「独裁」発言で高市政権を痛烈批判も1日でトーンダウン 公明代表の「ほろ苦」野党デビュー

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心中おだやかではない

「読売新聞社が21~22日に実施した世論調査でも、連立離脱したことについて“妥当だと思う”は77%で、“思わない”は12%だったとあります。世の中の見方は連立から公明が離脱して良かったとおおむね見ているのは間違いない。ただ、公明新聞の書き方は若干ミスリードかなと思いました。連立から離脱した公明に期待している人よりも、政治状況が改善され、新たに組まれた自民・日本維新の会の連立に期待している人の方が多いというのがどちらかと言えば実態ではないでしょうか」(同)

 同じ読売の調査では、高市内閣支持が71%で歴代5位と報じられた。公明党離脱のマイナスは今のところ見られないということになる。

「当然、公明・学会にとって“見たくない数字”でした。斉藤氏ら執行部も表向き焦っているなどとは言いませんが、心中おだやかではないと聞いています。これまでは与党でいるだけで“自民の横暴をセーブしている”“自民の右傾化、憲法改正の動きにブレーキをかけている”などと支援者に説明して一定のアピールができたのですが、その方法論も練り直しになりますね」(同)

 独裁発言をめぐっては翌日の25日の会見で、斉藤氏は「独裁というやや強い表現を使ったが、思想や考え方が異なる人の意見を聞くことは民主主義の根幹だと思う」「“政権の方針と矛盾しない限り議論をする”と条件をつけるのは、政府与党の姿勢としていかがなものかということを申し上げたかった」「高市さんを独裁と言った意味ではまったくありません」と説明した。たった1日でトーンダウンしてしまったかのようにも見える。

 ほろ苦い「野党デビュー」となったのは間違いない。

デイリー新潮編集部

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