「『玉木』と呼び捨て」で「何様?」の立民幹事長 マスコミ相手に発揮していた「行儀の悪さ」
野田佳彦代表率いる立憲民主党だけは「政権交代の絶好のチャンス!」とばかりに盛り上がっているのだが、連携先のはずの国民民主党や維新の会にはそこまでの熱はなく、すでに終戦との観測もチラホラ見られるようになってきた。
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さらにその「チャンス!」気分に冷水を浴びせたのが、立憲民主党・安住淳幹事長の言動だ。昔からの人間関係もあるのだろうが、玉木雄一郎・国民民主党代表のことを「玉木」と会見の場で呼び捨てにするなど、不用意な発言が取り沙汰されている。玉木代表はこの件について、「(安住氏は)態度と口が悪いんですよ、いつも」と言い、野田代表も「行儀が悪いんだよ」と応じたというから、昔からよく知る人たちにしてみれば「いつものキャラ」という程度の受け止めなのかもしれない。が、そんな関係性を知らない国民の目には単にエラそうと映ったようで、「一体何様だ」といった記事も目立つ。
その「態度と口の悪さ」が報じられたのはこれが初めてではない。5年前、彼が国対委員長だった際には、マスコミ相手にその「能力」を発揮して不興を買った過去もあるのだ(以下、「週刊新潮」2020年2月20日号掲載記事を基に再構成しました。肩書は当時のものです)
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国会内にある立憲民主党の控室に、異様な”壁新聞”が現れたのは2020年2月4日朝のこと。多くの議員や記者らが行き交う院内の廊下に面した扉、そのひときわ目につく場所に6社の新聞記事が貼られ、安住センセイによる”評定”が以下の形で書き加えられていた。
・日経新聞
〈0点 くず 出入り禁止〉
・産経新聞
〈論外〉
・読売新聞
〈ギリギリセーフ〉
・朝日、毎日、東京新聞
〈花丸(手書きの印で)〉
これらは全て2月4日付の朝刊記事についてで、前日の衆院予算委員会における与野党の質疑を取り上げている。
罵詈雑言を浴びた日経は野党側は〈「『桜を見る会』などの追及ばかりを続けている」という批判をかわしたい思惑もある〉と書き、産経も立民幹部のコメントとして同様の声が地元から上がったと報じた。実際、1月からの通常国会で立民は政権批判の要に「桜を見る会」を据えたが、折しも新型肺炎の感染者が急増。形勢不利と見たのか、2月からは肺炎対策の質問に時間を割くよう方針転換していたのだ。
酷評された2紙はそんな事情を解説したに過ぎないが、同様の指摘をした読売は、なぜか〈ギリギリセーフ〉という判定である。
「読売は、質問した立民の辻元清美議員を〈辻元節 鋭く〉と書き、それで安住氏も及第点を出したのでは」
と話すのは、さる全国紙の政治部デスクである。
「〈花丸〉を貰った東京新聞は、担当記者の顔写真までもが丸で囲まれ〈すばらしい!〉と絶賛されている。朝日などリベラルな論調の、立民に紙面を割く新聞は同様の評価。一方で、産経など保守系メディアは自民の岸田文雄政調会長の質問を大きく取り上げたことが、安住氏の逆鱗に触れた。どの党の質問を取り上げるかは各社の裁量で、政治家が口を挟めば表現の自由への圧力と受け取られかねません」
そんな安住氏は当選8回、野田政権時代には財務相を務め、今は最大野党の立民で国会対策委員長の要職に就くが、NHK政治部記者から政治家に転身した経歴の持ち主だ。報じる側の苦労をよく知るだけにタチが悪い。
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