【べらぼう】松平定信の統制で財産を半分没収 「見せしめ」にされた蔦重の致命的な油断
出版禁止は免れたはずが
ここのところNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では、松平定信(井上祐貴)による統制に、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)ら出版界が困惑し、抗う姿が描かれている。すでに定信の政治を風刺する黄表紙を書いた責任を問われ、朋誠堂喜三二(尾身としのり)は戯作の筆を折り、恋川春町(岡山天音)は腹を切った。
だが、その後も出版の条件は、ますます厳しくなるばかりだった。第38回「地本問屋仲間事之始」(10月5日放送)では、書物や草双紙などの新規出版には奉行所の許可が必要になり、みだらな内容を書くのも、時事問題を1枚の絵にすることも禁じれ、原因をつくった蔦重が、出版業界関係者を集めた会合で、平身低頭する場面が描かれた。...

