「“私に恥をかかせるな”と言ったよね」 高市首相の“パワハラ上司発言”の狙いを旧知の元議員が解説 「恐怖心を閣僚に植え付ける目的があったのでは」

国内 政治

  • ブックマーク

「“私に恥をかかせるな”と言ったよね」

 在職130日を超えた高市早苗首相(64)の周囲が騒がしい。国会では公約どおり「国民会議」がスタートしたが、自ら釈明に追われる場面が目立つのだ。持ち前の強気なキャラクターで難局を乗り切らんとするが、師と仰ぐ「鉄の女」との驚くべき類似点があるという。

 ***

 国民会議初会合の翌日にあった衆院予算委員会で、野党から今月中旬に行われる日米首脳会談の見通しについて問われた高市氏は、

「私がトランプ大統領と堂々と渡り合えるように働いてくるのが、赤澤大臣の仕事だ」

 と述べた後、閣僚席に座る赤澤亮正経済産業相(65)の方を振り返りながら、こう言い放った。

「“私に恥をかかせるな”と言ったよね。というふうに申し渡しましたので、この間から、彼は一生懸命ラトニックさん(米商務長官)と交渉してくれています」

 あくまで高市氏は、笑みを浮かべて冗談めかした口調ではあったが、SNS上では“目が笑っていない”“パワハラ上司では”などと賛否両論を巻き起こした。

「“ああ、これはサッチャーから学んだな”と」

「赤澤さんに対して、かなり強い言葉で発言した意図は、イギリスのマーガレット・サッチャー元首相のように“仕事をしない人は交代させる”という恐怖心を、閣僚に植え付ける目的があったのでは」

 そう話すのは、松下政経塾2期生で、高市氏の3年先輩だった元衆院議員の嶋聡氏(67)だ。

「ああいう言い方をすれば、世間から反感を買うことは高市さんも分かっていたはず。それでも件の発言を公にすることで、自分の指示を守らなければ“私に恥をかかせた”と閣僚に言える環境が整ったわけです。責任の所在がハッキリしましたし、実行責任者としての立場を見せつけることもできます。政権発足直後、高市さんは赤澤さんのみならず、全閣僚へ指示書を出しました。それを聞いた瞬間に、私は“ああ、これはサッチャーさんから学んだな”と思いましたね」(同)

 いったいどういうことか。実は嶋氏は、高市氏が憧れの政治家だと公言しているサッチャー氏と直接対面したことがある。その場には、若き日の高市氏も同席していたという。

「私と高市さんが初めてサッチャーさんに会ったのは、1997年7月の東京国際フォーラムで開かれたシンポジウムでした。サッチャーさん自身が“若手の政治家と話したい”という希望を持っていたことから、松下政経塾のメンバーにも声がかかったのです」(同)

 シンポジウムでのサッチャー氏の立ち振る舞いを見て、嶋氏は彼女が物事の進捗管理を徹底的に重視する政治家であることを知ったとして、

「前述したように、高市さんは全閣僚に指示書を出したわけです。通常、日本の政治では調整や空気、曖昧な総意が物事を動かすことが多い。それをあえて文書で明示したということは、自らが指導者として主体的に政策を実行する立場にあるという宣言にほぼ等しい。そうした姿勢からも、高市さんはサッチャー流の政治手法に影響を受けているのではないかと思えます」

 3月5日発売の「週刊新潮」では、高市首相とサッチャー氏の類似点についてさらに詳しく解説する。

週刊新潮 2026年3月12日号掲載

あなたの情報がスクープに!

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。