リハビリを経て球速、回転数がアップ… 大谷翔平の「驚愕の1年」を数字で振り返る 「打球速度もリーグ最高クラス」

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球速とともに回転数も向上

 前出の広尾氏も、こう言うのだ。

「ストレートで大事なのは球速とともに回転数。これが少ないと打者の手元で遅く見えて打たれやすくなります。一昨年まで大谷は160キロを投げても1分間2200回転程度でしたが、今季は平均で2400台、好調の時は2700に達することもありました。通常、投手の球速と回転数が最も高まるピークは27~28歳とされていますが、大谷は今季、6月28日に自身メジャー最速の163.7キロをマークし、球も浮き上がってきたのだから驚かされます」

 さらには、

「規定投球回に達したナ・リーグ投手で奪三振率のトップは、パドレスのシーズで11.52でしたが、対する大谷は11.87。また奪三振を与四球で割った『SO/BB』という数値でも、ナ・リーグトップはカージナルスのグレイで5.29。大谷は6.89と、こちらも上回っているのです」(同)

 メジャー投手の規定回数は162イニング。単純な比較はしづらいとはいえ、来季が楽しみになる数値ではある。

 後編【大谷翔平が記録を伸ばせた「科学的な理由」 直接アドバイスもした専門家が明かす カギは「バットの長さ」と「ピッチングフォームの変更」】では、大谷が記録を伸ばすことができた「科学的な理由」について、専門家の分析を紹介する。

週刊新潮 2025年10月9日号掲載

特集「自己最多55本塁打で4度目MVPも データが実証する大谷翔平“驚愕の2025年”」より

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