寄付した「総額20万円超の高級VRグラス」「日本製工作機械」が放置され… JICAのエチオピア支援のひど過ぎる”実態

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「JICAから寄付されたという日本製工作機械が放置されている」

「もともとエチオピア政府には、同じようなVRグラスが五つあって、世界遺産に登録されたシミエン国立公園の風景など十数個のコンテンツを視聴できた。他方で日本から寄贈された新しいVRグラスには、街並みや公園、民族芸能など首都の映像のみを紹介する約7分のコンテンツ1個しか入っていない。現地人から“魅力がない”と言われる始末です」(前出の関係者)

 VRグラスはアフリカ連合の催事などで使われているが、JICA側からはコンテンツの追加などのサポートがないという。

「現地の職員は使い方もよく分かっていませんから、このままでは数年で使われなくなることは必至。当初から需要があったのかどうか疑問です」(同)

 かの国では、日本から寄付された工作機械までもが、埃をかぶっていた。

 前出の関係者によれば、

「エチオピア政府の関連組織の木工場では、JICAから寄付されたという日本製工作機械が放置されています。こうした機械はメンテナンスすれば長く使えるのに、アフターケアが行き届かず、大半が稼働していない。工場の従業員は、“壊れたらまた寄付してもらえばいい”と言っていたそうです」

こうしたJICAの無責任体質は、世界を舞台に活躍する日本企業からもあきれられている。

 後編【「売国奴的な利権構造」 JICAと認定企業との癒着の実態 「在外職員の平均年収は1460万円で納税の対象外」】では、JICAとプロジェクトを進める予定だった経営者が目撃した「売国奴的な利権構造」について詳しく報じる。

週刊新潮 2025年10月9日号掲載

特集「アフリカ・ホームタウン撤回! 血税を貪る『JICA』は問題だらけ」より

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