寄付した「総額20万円超の高級VRグラス」「日本製工作機械」が放置され… JICAのエチオピア支援のひど過ぎる”実態
現地の実情を無視した数々の問題
騒動直後に本誌(「週刊新潮」)が報じたように、JICAはアフリカ諸国の実情、それに伴うリスクを考慮せず「ホームタウン」という名称を安易に使ったことは否めない。
例えば、ナイジェリアは現政権が国民の支持を得ようとSNS上でプロパガンダを繰り返し、かつてUAE(アラブ首長国連邦)との間でもビザ発給を巡ってひと悶着を起こした。
少しでも己の利を得ようと駆け引きが続く外交の場で、移民促進を想起させる単語を事業名に冠するなど、相手につけ入る隙を与えた上、世間へいらぬ不安を生じさせたのは事実だ。
実際、JICAは本業である「国際協力事業」でも、現地の実情を無視した数々の問題を抱えているという。
外務省所管の独立行政法人として、JICAは開発途上国における日本の政府開発援助(ODA)を一元的に担ってきた。開発資金を各国に提供するとともに、おなじみ「青年海外協力隊」のボランティア派遣など、人的交流も含めた国際貢献活動を主導。国内15カ所、海外には97カ所もの拠点を持ち、約2000名の常勤職員を擁するが、その活動の原資はわれわれの税金だ。
かような組織が本来の目的を果たさず、血税をむさぼっているのなら一大事である。
30億円を投じた施設が使われず
「日本政府が無償資金協力事業の名の下、JICAを通じて29億3100万円もの巨費を投じて建設したエチオピアにある研修施設が、ほとんど使われず閑古鳥が鳴いています」
と明かすのは、アフリカで活動するJICA関係者。
「件の施設は同国の首都アディスアベバにあって、正式名称は『TICAD産業人材育成センター』、現地では『カイゼン・エクセレンス・センター』略して『KEC』と呼ばれています。これまでJICAは日本のモノづくりを支えた品質・生産性向上の仕組み“カイゼン”を手本に、エチオピアの製造業支援と人材育成を行ってきました。その集大成として建てられたのです」(同)
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