「白鵬に厳格な処分を下してきたのとは対照的」 二所ノ関部屋の金銭トラブルに相撲協会が甘すぎる理由

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【前後編の後編/前編からの続き】

 開いた口が塞がらないとはこのことだ。二所ノ関部屋の問題は数知れず。そこへまたしても、不祥事が発覚した。21歳の床山(とこやま)が後輩からカツアゲよろしくカネを借りていたという。しかも、親方はその悪事を“なきこと”にしようと思案していたそうで……。

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 前編【「力士の肛門に酒瓶を突っ込んだのも彼」 二所ノ関部屋の問題児”が10代の後輩から“カツアゲ”同然に金を借りるトラブルが】では、二所ノ関部屋で起きていた金銭トラブルと、発覚後の親方の対応の問題点について報じた。

 本誌(「週刊新潮」)はこれまで二所ノ関部屋の不祥事を、たびたび報じてきた。改めて振り返るだけでも、世に言うコンプライアンスどこ吹く風の、部屋の体質が浮かび上がる。

 二所ノ関親方本人がタニマチとのゴルフにかまけ、能登半島地震の復興支援を目的とする62年ぶりの「勧進大相撲」を欠席したこと。そして、大の里(25)が未成年だった年下の兄弟子に、飲酒強要などのイジメを行っていたことを明らかにした。

 場所中、三段目・貴正道(22)の肛門に酒瓶を突っ込み、それを酒のさかなに、部屋メンバーで飲み会を催していたこともあった。

「相撲部屋の体をなしていない」

「正直言って、無法地帯と呼べるほど部屋の風紀が乱れています。二所ノ関親方が弟子たちへのきちんとした指導を行っていないからです」(親方を知る角界関係者)

 二所ノ関部屋の建物は、親方の地元・茨城県の阿見町で2022年に新設された。約1800坪の広大な敷地を誇り、近代的なトレーニング設備もあるのだが、

「親方宅と弟子が暮らす建物が別々で、相撲部屋の体をなしていません。朝食と稽古の時間以外、親方は自宅に引っ込んだり遊びに出かけたりと、弟子をほぼ放ったらかしにしているのです。おかみさんも普段、弟子の前に姿を現すことはありませんね」(同)

次ページ:二所ノ関部屋を訪ねると……

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