不遇時代を経て稀代の名優…「大滝秀治」死去から13年 「努力の人」が勝新太郎、小松方正、二谷英明らと指した将棋

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 悪役、医師、巡査、校長、旅館の番頭、会社の重役、漁師……名作に深みを与える名脇役として、いつもそこにいた俳優といえば大滝秀治さん。特徴ある甲高い声、唯一無二の存在感で強い印象を残した大滝さんがこの世を去ったのは、2012年10月2日のことだった。

 日本映画史に残る名作でおなじみの存在だが、俳優として広く認知されたのは遅かった。舞台俳優としてデビューしたものの、永く不遇の時代を経ての開花である。酸いも甘いもかみ分けたような佇まいは、そうした人生経験の数々が影響していたのかもしれない。...

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