「“ビジネスエセ保守”という言葉以上にキツい文言が…」 小泉進次郎陣営の「ステマメール」騒動には原案があった! 「牧島さんのせいだけにするのは問題」

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“ビジネスエセ保守”という言葉以上にキツい文言が

「メールは陣営の30名弱の議員に送信されました」(小泉陣営の議員)

 自民党関係者が打ち明ける。

「牧島さんだけが泥をかぶる形になっていますが、そもそも彼女はあの文面を一から作成してはいません。小林史明衆議院議員(42)の事務所スタッフが原案を牧島事務所に送ったんです。原案には、“ビジネスエセ保守”という言葉以上にキツい文言が複数含まれていたといいます。牧島事務所はそれらを削って、議員や秘書などの陣営関係者に送信したと聞いています」

 小林氏は小泉氏と個人的に親しい間柄で、前回の総裁選でも小泉陣営の中心的なメンバーだった。今回の選対の組織図では「全体総括班」の事務局長代理の役割を担う。「総務・広報班」班長の牧島氏は、小林氏の指示を仰ぐ立場であった。

「応援コメントの原案には、選対に出入りしている選挙プランナーの男性が関与したといわれています。メールに記された『専門家』は彼のことです。小泉氏の説明とは裏腹に“ステマメール”の作成・送信は牧島事務所の独断などではなくて、陣営の中枢が関わっている可能性もあるのではないでしょうか」(同)

小泉氏本人に聞くと……

 当の小林氏に聞くと、

「知らないっすね」

 と、繰り返すのみ。後に、文書ではこう回答を寄せた。

〈私の事務所が本事案に深く関与していたとの事実は全くなく〉

 と、しながらも、

〈当該スタッフに改めて確認したところ、ご指摘の事案の作業メンバーにも入っていたとのことではありましたが、ご指摘の事案は、他の支援議員から牧島議員の事務所に問い合わせがあったことに対し、牧島事務所の判断で参考例をお送りした際、確認不足により一部行き過ぎた表現が含まれてしまったものであると承知しております〉

 小林事務所のスタッフが〈作業メンバー〉に入っていたことは認めるのだ。

 また、選挙プランナーの男性も、原案作成への関与自体は否定しながら、こう言う。

「これはステマではありませんよ。(牧島事務所は)お金を払ってコメントの投稿を依頼していません。議員と秘書の求めに応じて、応援のための例文を送ったわけだから」

 牧島事務所からは期限までに回答がなかった。

 そこで9月29日、都内の老人ホーム視察後の小泉氏に直接、話を聞いた。

 ――「ステマメール」は陣営全体でやった?

「そういった報告は受けていません。選対は加藤勝信本部長にお任せしていますが、問題が起きた時の最後の責任は私にあります」

 ――詳しい現状を把握していないのでは?

「報告を受けた上で、今回これは私のことを応援してくださっている議員の事務所の方で対応された中で、一部行き過ぎた表現があったことを確認しています」

 あくまでも、牧島事務所の判断で行ったとの立場を崩さないのである。

 前出の自民党関係者が嘆く。

「小泉さんは出馬会見で“解党的出直し”を訴えていたはずです。ところが今回の対応は、まさに旧来の自民党政治が繰り返してきた“トカゲの尻尾切り”にほかなりません。牧島さんのせいだけにするのは問題だと思います」

 後編【「人と会うのが苦手な高市さんは事務所回りをしない」 党員人気は抜群でも…総裁選で高市氏が厳しい戦いとなる理由】では、進次郎氏以外の総裁候補の動向などについて詳しく報じる。

週刊新潮 2025年10月9日号掲載

特集「自民総裁選は期待外れ ボロボロになった小泉進次郎」より

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