実はハードルが高くない「国会議員への陳情」 若手議員からは「誰でも来てほしい」との声…仕事熱心な議員を見極める“ポイント”とは?
アポを取って向かうのが鉄則
国会議員に直接陳情を行いたい場合、手っ取り早いのが永田町にある衆議院・参議院の議員会館に赴くことだ。しかし、いきなりアポなしで訪問しても、政治家本人や関係者が不在であることがほとんどだし、何より失礼に当たるだろう。アポを取ってから行くべきだと、A氏はこう指南する。
「まずは、話を聞いてもらいたいと思える議員を見つけます。国会議員の多くはSNSをやっていますし、ほとんどの場合、ホームページも持っています。お目当ての議員が決まったら、いよいよアポを取ります。簡単なのは、ホームページに連絡先が書いてありますので、そこにメールすることです。
メールアドレスが分からない場合は、議員会館にある議員事務所の電話番号がそれぞれの議員のホームページ上などで公開されているので、電話して聞いてみればいいでしょう。また、東京に出ていくのが難しい場合は、各議員は各選挙区にも必ず事務所を持っています。近場で、良さそうな人を見つけて地元の事務所に連絡してみてください。いずれの場合も、メールや電話で秘書に具体的に日時を調整してもらい、準備をして臨みましょう」
議員会館ではマナーを守ろう
議員会館に着いたら手荷物検査があり、受付で議員の名前を伝えて、秘書に連絡を取ってもらう。入場カードが渡され、あとは議員の部屋に向かうだけだ。
「国会議員も何かと多忙なので、陳情に本人が出てこないこともあります。そのときは、事務所に詰めている秘書などが対応することが多いですね。ただ、“どうしても議員本人に直接お伝えしたい”と言えば、大臣経験者でもない限り、10分程度の時間は取ってくれる事務所のほうが多いと思います。そのかわり、日程調整には時間がかかるかもしれません。
相手が議員本人であれ、事務所の関係者であれ、ちゃんと丁寧に話をしましょう。熱くなりすぎるのではなく、冷静に話をするのがポイントです。わかりやすく要点をまとめた紙を持参してもいいと思います。対面できる時間は15分や30分のことが多いですが、一期一会だと思って信頼関係を築けるように話を進めてほしいです」
なお、議員会館のなかでは何をやってもいいわけではない。モラルのない振る舞いは避けたいものだ。
「議員の部屋には郵便受けがあるので、一度入館できてこれ幸いと、館内を歩き回って手あたり次第にビラを入れる人がいます。最近、そういった目に余る行為が多く、訪問先の事務所以外への接触は禁止になりました。議員会館に入ったら、受付で許可された議員以外の部屋には行かないで下さい。必死だから伝えたいという人は多いけれど、逆効果なのでやめましょう」
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