主演ドラマはヒット連発なのに…「阿部寛」の主演映画がなかなか当たらない理由

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苦労人ゆえの言葉の重み

 7月に98歳の父が亡くなったことを出演番組で明かした俳優の阿部寛(61)が9月15日、日本大学芸術学部・江古田キャンパスで行われた主演映画「俺ではない炎上」(26日公開)の炎上体験イベントに登場した。

 同イベントには大学生たちが集まり、阿部が学生からの相談に答え、エールを送った。就職活動中だという女子大学生からは、「自分で限界を決めてしまうことが多いんですけど、新しいことにチャレンジするときはどうやって前向きになっているかを教えてほしいです」との相談が。

 阿部はこれまで面接やオーディションにさんざん落ちて来た事を明かしたうえで笑い飛ばし、

「自信がないと思っているかもしれないけれど、そう思っていることって、意外と人から見たら逆に個性だったりもする。そういうところを見ている人もいると思って欲しい」

 と、アドバイスを送った。

「今やすっかり売れっ子になった阿部さん。大学時代はカリスマモデルとしてもてはやされ、俳優に転身しましたが、購入した投資マンションがバブル崩壊で価値が下落。俳優の仕事も徐々に減り、大借金を抱えたことを明かしています。1993年につかこうへい作・演出の舞台『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン』でバイセクシュアルの部長刑事役で主演。ここで新境地を開拓し、徐々に俳優としてステップアップしたのです。散々苦労しているだけに、アドバイスには実感がこもっていました」(イベントを取材した記者)

 最新主演作「俺ではない炎上」は、浅倉秋成氏の同名小説を映画化した。阿部演じる大手ハウスメーカー勤務の主人公がある日突然、ネット上で身に覚えのない事件の犯人だと名指しされ、SNS上で根拠の乏しい情報が“真実”となり、大きな事件へと発展。現代社会ならではの、冤罪の恐怖が描かれる。

「今年の阿部さんの主演映画の公開は、2月の『ショウタイムセブン』、7月の『キャンドルスティック』に続いて3作目です。ところが、『ショウタイム』はそれなりの大規模公開にもかかわらず、興収は5億円に届かず。『キャンドル』は2億円にも届きませんでした。2000年以降、阿部さんは主演ドラマではヒット作を連発しているにもかかわらず、なぜか、主演映画はなかなか当たらないのです」(映画業界関係者)

 テレビCMでも姿を見るし、まさに人気者の阿部だが、本当なのだろうか?

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