タイ移住のTKO木下が袈裟を着て大炎上 問題行動を繰り返す「悪癖」とは
処罰対象の可能性も
お笑いコンビ・TKOの木下隆行がまたしてもトラブルを起こしたことが話題になっている。9月からタイに移住することを宣言していた木下は、現地の寺院の前で僧侶の袈裟に似た衣装を着て動画を撮影し、インスタグラムに投稿したのだ。【ラリー遠田/お笑い評論家】
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【写真】「焼け野原」「ゴジラやでホンマに」…TKO木下を酷評した後輩芸人
タイの国民の大多数が仏教徒であり、僧侶は社会的にも宗教的にも尊敬される存在である。そんな国で僧侶でない人間が僧侶の格好をすることは「絶対的タブー」であり、タイの刑法では処罰対象となる可能性もある。
木下の動画はすぐに削除されたものの、現地の人々や在住日本人からも強い反発を受け、「宗教を侮辱した」と受け止められかねない行為として問題視された。本人は「正直知らなかった」と釈明し謝罪をしたが、移住を宣言しておきながら現地の文化を理解しようとせずにタブーを犯した姿は、多くの人々に不誠実さと軽率さを印象づける結果となった。
思い返せば、木下の芸人人生はトラブルの連続だった。後輩芸人にペットボトルを投げつけたパワハラ騒動が発覚し、松竹芸能を退所せざるを得なくなったのは2020年のことだ。謝罪動画をYouTubeに投稿すると記録的な数の低評価が殺到し、「嫌われ芸人」という不名誉な称号を背負うことになった。
その後も相方である木本武宏の巨額投資トラブルが追い打ちをかけ、TKOは「不祥事コンビ」として世間の目に映るようになった。木本の謝罪会見に途中から加わって、場を利用してコンビ再開を発表した一件も、空気を読めない自己中心的な行為だと批判を浴びた。これらの出来事が積み重なり、木下は「問題を起こすたびに自分で自分の首を絞める」という悪循環から抜け出せなくなっている。
木本も松竹芸能を離れ、フリーランスのコンビとして活動を再開してからは、TKOは必死に芸人として再起を図ろうとしていたこともあった。2023年から2024年にかけて47都道府県を回るコントツアーを行い、街頭に立って手売りでチケットを配るなど、地道な活動を続けた。お笑いの原点に戻り、舞台で観客を笑わせることにこだわる姿勢を示した。
しかし、その努力もすぐには成果に結びつかなかった。2024年の「キングオブコント」ではTKOとして予選に挑んだが、決勝進出をすることはできなかった。木下が即席コンビで挑んだ「M-1グランプリ」も途中敗退に終わった。必死さは伝わるものの、結果が出ないことで焦りばかりが募り、再び「話題作り」で注目を集めようとする悪癖が顔を出してしまったのではないか。
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