BPO審議中でも「月曜から夜ふかし」の「放送継続」決定 過去の「即打ち切り」番組との違いは?
日本テレビは9月11日、10月期の改編説明会を行った。改編のテーマは《「わざわざ、見たい」をもっと。》だという。その際、「月曜から夜ふかし」の放送継続についても言及。同番組は現在、放送倫理違反の疑いでBPO(放送倫理・番組向上機構)による審議が行われている。
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事の発端は今年3月24日に放送された中国出身の女性への街頭インタビューだった。
デイリー新潮が4月3日配信の「総合演出は『日テレのエース』…【月曜から夜ふかし】カラス食“ねつ造”に業界が愕然とした理由」で詳報したように、中国人女性が語った言葉をスタッフが意図的に編集し、あたかも「中国人はカラスを食べる」という内容に捏造したのだ。放送後、話した内容と違うという女性からの指摘を受け、BPOは審議入りを決定。だが、その結論が出ていないにもかかわらず、10月期の改編説明会で日テレの大井秀一総合編成センター部長は次のように語った。
「審理入りしたことは極めて重く受け止めています。今回のようなことが起きないように再発防止策を社内でいろいろ重ねて検討して研修も行い、編集でのチェック体制の見直しなども行いました」
そして……
「みんなが見たいから続けるというわけではないが、トラブルが二度と起きないような再発防止策ができた上で、ああいうあってはならないことが起きた上でも引き続き面白い番組を提供できればと思っています」
と番組継続を宣言したのだ。民放プロデューサーは言う。
マツコと村上は押さえる
「BPOの審議入りで番組打ち切りの可能性も十分あったと思います。それほど大問題になりかねない“捏造編集”でしたからね。日テレも打ち切りを視野に入れつつ検討したのではないでしょうか。とはいえ『人気番組だけに打ち切りだけは避けたい』が基本路線だったと思います。実は日テレの福田博之社長は、4月の段階で早くも番組継続を訴えていました」(民放プロデューサー、以下同)
4月21日の定例会見でのことだ。福田社長は「(BPO審議入りを)重く受け止め真摯に対応していきます」「ロケのルールを徹底した段階で元の形に戻り放送を続けたい」と語っていたのだ。
「『夜ふかし』は数字の取れる看板番組ですし、日テレにとってはマツコ・デラックスと村上信五を押さえているというのも打ち切りたくない理由の一つでしょう。一方で、今回の対応には疑問の声も上がりました。かつてはBPOの審議入りとなった番組は打ち切りが珍しくありませんでしたから」
過去にBPOの審議入りとなった例を挙げてみよう。
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