麻生氏がいま一番、買っている総裁候補とは? 「直接、頭を下げに来たことに相当気を良くしている」
「直接、頭を下げに来たことに相当気を良くしている」
その議員票の行方について鍵を握るのは党の重鎮だ。
菅氏や森山裕幹事長(80)氏は前回同様、小泉氏の支援に回るものとみられているが、特に今、注目を集めている人物がいる。麻生太郎党最高顧問(84)である。裏金問題を受けて、他の派閥が解散する中、麻生派だけはなおも派閥を維持している。麻生派43名をバックにつけることができれば、一気に有利になろう。
先のデスクが言う。
「参院選直後から茂木氏は何度も麻生氏と会談・会食を重ねていますし、高市氏も麻生氏と7月中に面談して、支持を取り付けようと動きました。小泉氏も8月6日、国会内で30分以上、麻生氏と話し込んでいます。各候補、麻生氏の歓心を買おうと躍起なのですが、麻生氏が今、一番、買っているのは小泉氏です。麻生氏は小泉氏が直接、頭を下げに来たことに相当気を良くしているのです」
麻生氏は前回、高市氏の支援に回ったのだが、
「あれは石破憎しでやむにやまれず、高市氏に乗っただけ。彼女を評価していたわけではない。むしろ、麻生氏は高市氏が両院議員懇談会や両院議員総会で“石破おろし”の前面に立とうとしなかったことにご不満な様子です」(同)
「トップを走っているのは小泉氏で間違いない」
では、旧岸田派を率いた岸田文雄前首相(68)はどうか。
「現在、旧岸田派は参院を中心とした林グループと小泉氏シンパの木原誠二選挙対策委員長(55)らの集まりに分断されています。岸田氏自身が首相時代に“派閥解消”を主導した経緯があるため、少なくとも1回目の投票から旧派閥単位で総裁選の投票行動を縛ることはできません。とはいえ、本音では旧岸田派の一致結束を願っている。決選になれば、勝ち馬に乗るため小泉氏支持でまとめますよ」(前出のデスク)
高市氏が小泉氏に比べて、議員票で不利な点はほかにもある。
「高市氏は昨年の推薦人20名のうち、実に9名が直後の衆院選や今年の参院選で落選・不出馬となっています。もっとも、推薦人20名のハードルはクリアできる見込みです」(同)
次のような話も。
「高市氏が頼みの綱としているのは旧安倍派なのですが、旧安倍派はすでに瓦解し一枚岩ではありません。少なくない中堅・若手は小林氏の支持に回るものとみられています」(同)
つまり、現在の状況を総合的に勘案すると、
「総裁選レースのトップを走っているのは小泉氏で間違いない」(同)
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