麻生氏がいま一番、買っている総裁候補とは? 「直接、頭を下げに来たことに相当気を良くしている」

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維新とのコネクション

 加えて、小泉氏が有利な理由がある。

「今度の総裁選は、政権安定のために少数与党下の連立交渉相手をどこにするかが重要な争点になります。この点、小泉氏の後ろ盾になっている菅氏や森山氏は日本維新の会と太いパイプを持っています。また、小泉氏自身、先月も大阪・関西万博の視察で維新代表の吉村洋文大阪府知事(50)と2時間半行動を共にするなど蜜月ぶりのアピールに余念がありません」(前出のデスク)

 今月7日、国民民主党の玉木雄一郎代表(56)は「選挙区調整の問題もあるので、簡単ではない」と自民との連立に慎重な姿勢を示した。これも、維新とのコネクションを誇示する小泉氏には追い風であろう。

 だがしかし、小泉氏がこのまま順調に総裁選レースで勝ち切れるかを疑問視する向きもある。

 自民党関係者の話。

「総選挙で一番、怖いのは参政党の更なる躍進です。保守層を取りこぼせば、先の参院選同様、痛い目に遭う。高市氏なら参政党に流れた票を取り戻せます。選挙を意識すると、小泉氏という選択はベストとは言い難い」

「しょせんは人気投票」

 一方、元自民党本部事務局長で選挙・政治アドバイザーの久米晃氏はこんな見方だ。

「小泉氏はメディアの露出が多く、自民党支持者の中でも支持率が一番高いという調査結果はあります。しかし、政権運営ができるのかという不安感は拭えません。ポイントは能力不足を補う優秀な参謀を周囲に置けるかどうか。新総裁になった暁には、他の候補者を重用して挙党体制を築かないとダメです。そうしないと、石破首相のように何の結果も残せないでしょう」

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は手厳しい。

「今回、フルスペックで総裁選を行うのは、メディアで話題を作って注目を集め、自民党の人気を回復することが目的です。小泉氏が選ばれたとしても、しょせんは人気投票です。正直言って、総裁候補として適格な人材は今の自民党には見当たりません」

 石破首相は退陣会見の最後に「解党的な出直し」を訴えた。だが、首をすげ替えて見せかけの刷新を演出しても、国民には茶番と見透かされるのではないか。

 前編【小泉進次郎氏の2時間の説得で「石破さんの心境に変化が」 首相退陣を決意させた言葉とは】では、石破氏に退陣を決意させた小泉進次郎氏、菅義偉副総裁の言葉について報じている。

週刊新潮 2025年9月18日号掲載

特集「石破のクビに鈴を付けた男 人気先行『小泉進次郎』は総裁選を勝ち切れるか」より

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