石破首相辞任で「立憲民主党はガッカリ」 “連立入り”に意欲を示す「政党の名前」

国内 政治

  • ブックマーク

党勢回復の“ウルトラC”が遠ざかり…

 四面楚歌の状態にあった石破茂首相が辞任を表明した。野党は攻勢を強めるはずが、10月4日に実施される自民党総裁選挙の行方にそろって気をもんでいる。

 政治部デスクも苦笑い。

「ガッカリしたのは立憲民主党でしょう。10月以降に臨時国会が召集される見込みですが、衆参で少数与党の自民・公明は野党の協力がないと補正予算すら通せない。首相が続投していれば立民との大連立に動いた可能性があり、連立入りに前向きだった野田佳彦代表は肩を落としているとか」

 首相と野田代表は、共に昭和32年生まれ。互いにかつては新進党に所属し、“友人”と公言する間柄だ。財政健全化や社会保障に関する考え方も近く、先の参院選後には、企業・団体献金の規制や物価高対策で協力する構えを見せていた。

「政界の“ちびっこギャング”こと、立民の安住淳衆院予算委員長も同様です」

 と言うのは立民古参幹部。

「自民党の森山裕幹事長とは国会対策委員長時代から気心の知れた仲。大連立をヤル気満々で、次の人事で幹事長職に就けば、自公との連立協議が一気に進むとみられていました」

 立民は参院選で獲得議席数が改選議席と変わらぬ22にとどまり、党の総括は“事実上の敗北”とした。

「大幅に議席を増やした国民民主党や参政党と比べれば埋没感は否めません。党勢回復の“ウルトラC”と目された大連立が遠ざかり、当面はジリ貧でしょう」

“石破後”を先読みしていた政党

 一方で、日本維新の会は“石破後”を先読み。自民党で総裁選挙の前倒しを求める声が相次いだ今月6日、地元・大阪市で首都機能を代替する「副首都」構想実現に向けたプロジェクトチームの初会合を開催していた。

 在阪の維新関係者の解説。

「トップに就任した吉村洋文代表は、法案に賛同する党とは協議を行うと表明。党内にも“自民が構想をのむなら連立入りしてもいい”との声が出始めている」

 維新も参院選は不振で、吉村氏以外の執行部は一新された。その中で目を引いたのが、馬場伸幸前代表らの下で国対委員長を務めた遠藤敬氏の再任用だ。

「遠藤氏は菅義偉副総裁や森山幹事長など、自民党に幅広くパイプを持つ。早くも自民党関係者らと会食を重ねています」

 維新は憲法改正や安全保障などの問題で自民党との類似性が指摘されてきた。菅氏が後見人という小泉進次郎農水相が総裁となれば、維新の連立入りは現実味を増すとされる。

 では、国民民主党の玉木雄一郎代表はというと、

「今月3日に配信した動画で“石破首相は立民や維新の協力を得て政権を維持し、森山氏も続投する”と独自の見解を披露しました。連立話に一切触れなかったのは、石破政権と年収103万円の壁の見直しを巡る協議で激しく対立していましたからね」(前出の政治部デスク)

 その状況が一変したいま、

「玉木氏も榛葉賀津也幹事長も、自民党の麻生太郎最高顧問や茂木敏充前幹事長との関係は良好。維新と同様、総裁選の結果次第で連立に動くかもしれません」(同)

 党利党略は続く……。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。