鍵開け業者“2,200円~”のはずが請求10万円…ぼったくり(?)被害者は約8万円をどう取り戻したか
「鍵の会社に10万100円も払わされたんですが、1ヵ月ほどして消費生活センターに相談し、一手間かけただけで、1週間後に7万8,100円が戻ってきました。自分がいけなかった……とぐずぐず思っていたのがウソみたい」
晴れやかな顔つきでこう話すのは、都内に住む木村はるみさん(69歳、仮名)だ。「泣き寝入りしちゃう人が多いと思うので、この方法を教えてあげたい」とも言う。
どういうことか。
【写真】木村さんが業者に送った“必殺”の一文 結果、後日返金されたという ほか
スタッフは好青年の印象
6月のある日。午後7時すぎに木村さんは外出先から帰宅し、マンションの鍵をなくしたことに気づいた。一人暮らしだ。自宅に入れない。まず、マンションの管理会社に電話する。教えられた、管理会社の提携先の開錠会社に連絡したが、「そちらまで遠いので、到着まで2時間以上かかります。お近くの業者に頼まれた方が、早くて安いですよ」と言われた。
そこで、木村さんは「鍵」「なくした」のワードでスマホ検索。開錠の救急に応じる会社が数社出てきた中、「ホームページが一番きちんとしている」と感じたA社に電話した。
「『鍵開け料金2,200円~』と載っていました」
電話の対応も感じよく、日が暮れて心細くなっていく中、「1時間以内にお伺いします」と聞いて安堵した。実際、45分後に到着したA社のスタッフ・Bさんは好青年の印象で、「神様のように見えた」とまで言う。
「やり取りを録音します」
そのBさんが開口一番に、「A社の決まりで、『言った』『言わない』にならないために、やり取りを録音しますがいいですね」と聞いてよこし、「嫌です、と言えない雰囲気」を感じた木村さんは承諾したそして、「鍵を壊して開ける方法と、壊さずに開ける方法の2通りがある。落とした鍵が誰かに拾われたとしたら、鍵を壊して開ける方が安全」と説明を受けるが、「20万ほどかかる」というので、木村さんは「壊さない方法」を選んだ。すると、
「では出張料2,000円、作業料4,000円と・・」。木村さんは「安くてよかった」と胸を撫で下ろした。ところが、Bさんが持参のタブレットを開いて、「これをご覧ください」と指す。そこには鍵の種類別値段表があり、「ギザギザしたオートロック対応のお宅の鍵は技術料8万5,000円のタイプなので、合計9万1,000円。消費税込み10万100円になります」と言うではないか。
「高っ。ホームページに載っていた『2,200円~』には違いないけど、高すぎる」と口をついて出たが、「ウチは良心的です。技術が高い上に、これは他社の半額程度の値段設定ですよ」と、Bさんから追い打ちがかかった。
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