「30数年間、あたしに1円もくれませんね」…「樹木希林」が明かしていた「内田裕也」との仲 連絡手段がFAXだった理由とは
「夫婦なら助け合うのが当然だろ」と言われ
ところで、逮捕時に内田の住所として発表されたのは、樹木名義のマンションだった。
「内田さんが住んでるマンションは、あたしのお金を管理している『希林館(きりんかん)』の持ち物です。あれはそうねぇ、『あれは3年前~♪』くらいですね。内田さんは別の賃貸マンションに住んでいたんですけど、『家賃が払われていないから出て行ってくれ』って言われてるんだと。『じゃ、あたしの持ってるところに住んだらどうですか』ってね。
内田さんは今日まで30数年間、あたしに1円もくれませんね。『なんでお金をくれないんですか』と何度も聞いたんですけど、『ねぇんだ。俺だってあれば払うよ』の一言。でも、入る先からみんな使っちゃうんだから。で、『こっちの借金を払っといてくれ』とか平気で言ってくるんですよ。『それだけ女の人を作って遊んでいるのに、どうしてあたしにお金を無心するの』って聞いたこともあるんですよ。そしたら『夫婦なら助け合うのが当然だろ』」
それでも見放さなかった理由には、おいおい触れるが、まずは内田が住んでいたマンションの室内について。
「一度、地震が起きたあとに部屋の写真を持ってきたんです。物が崩れたというので見たんですけど、地震の前と全然変わらない。あまりに雑然としていて気が滅入るから、最近は全然行ってません。とはいえ、月1回は会っていますね。外食するくらい。
普段はFAXで連絡をとってます。内田さんは携帯を持ってるけど、あたしはほとんど持ち歩かないので、FAXは紙が届くから、年寄り同士のやり取りには確実なの。それでも日付を間違ったりするからね。あたしがいない日に勝手にFAXを出して、会いに来たら家の扉が閉まってる。そりゃそうよ、FAXが来たことも知らないで仕事に出てるんだから」
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「それでもあたしが見放すことはないわね」――。第2回【「ふっふっふっ、面白く生きないとね」…「樹木希林」はなぜ「内田裕也」を見捨てなかったのか 生前に明かしていたその理由】では、内田さんとの関係や“全身がん”について語っている。




