“不起訴でも許せない” K-1チャンピオンの「身の毛もよだつ暴行動画」に批判殺到 K-1プロデューサーに就任した須藤元気氏に見解を質したが「返答なし」

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 参院選で落選し政界を引退した須藤元気氏が、格闘家団体「K-1」のプロデューサーに就任した。再びK-1の顔になった須藤氏に聞いてみたいのが、チャンピオン金子晃大(28)の「暴行動画」をどう見たかである。先週、金子が練習相手の顔面をグローブなしで殴る動画がネットに拡散。格闘技ファンの間で「こんな暴力を許していいのか」と批判が噴出しているのである。

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2度書類送検されるも不起訴に

 K-1 WORLD GPスーパーバンタム級王者の金子晃大に暴行疑惑が持ち上がったのは、昨年8月のことである。金子の練習相手を務めていたAさん(30代前半)は、「約2年半の期間、金子から人間サンドバッグ扱いされてきた」とデイリー新潮に告発。Aさんが提供してくれた“証拠”には、血が滲んでパンパンに膨れ上がった顔写真や、駐車場で防具をつけていない腹部を金子から倒れるまで殴られる”異常な練習模様”を映した動画が含まれていた。

 さらにAさんは、金子に暴力で支配され、アルバイトで稼いだお金を「上納させられていた」とも訴えた。

 金子は取材に、21年10月、Aさんの顎に手術しなければならないほどの大怪我を負わせたことは認めたが「練習中の事故であり、故意に暴力を振るったことは一度もない」と反論。アルバイト代の上納についても否定し、逆にAさんが返済していない立替金があると訴えた。

 Aさんは昨年4月から今年2月にかけて、千葉県警に2件の被害届を提出。県警は捜査に乗り出し、1件の傷害容疑については今年1月に厳重処分を求める意見書付きで書類送検したが、3月、千葉地検は嫌疑不十分で不起訴処分にした。

 犯罪を犯した疑いは存在するものの、裁判で有罪と認定するには十分な証拠が足りないという判断だ。Aさんは検察審査会に処分を不服とする申し立ても行ったが、結果は覆らなかった。

 K-1は不起訴をもって「シロ」と判断し、金子の試合出場を容認。金子は9月7日にはタイトルマッチに出場し、4度目の防衛を果たした。だがその栄誉を讃える声はネット上であまり見かけない。このタイトルマッチが行われる直前から、一度は収束しかけていた疑惑が再燃し始めたからである。

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