なぜ人は都合が悪くなると「SNSのせい」にするのか? 『ウェブはバカと暇人のもの』著者が考える「便所の落書き」ではなくなったネット言論との向き合い方

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規制を強めなければならない

「ネットの真偽不明の情報は良くない」だけを切り取ることができるのだ。自民党はネット情報の「切り取り」を問題視したが、そんなものはオールドメディアだって昔から常套手段として利用していた。

 私自身は、「真偽不明の情報」はオールドメディアにこそあり、その情報をベースにSNSで異論を発信する者を封殺したとすら思っている。その代表例はコロナ騒動である。結局、政府を含めた権力側、製薬会社、メディア、儲けたい医療業界がコロナにビビる大衆を利用し、それこそファクトチェックも何もない結論ありきの権威に都合の良い情報を出し続け、異論をSNSで述べる者を封殺してきたのだ。むしろオールドメディアや権威の方が、おかしいではないか。具体的に挙げよう。ここではワクチンについてだけ述べる。他にもマスクやアクリル板、緊急事態宣言を含めた感染対策についても言いたいことはたくさんあるが、あくまでもワクチンに絞る。

「ワクチンは感染予防効果がある」と厚労省もメディアも医者も喧伝した。そして「ワクチンは切り札」とも言った。SNSに巣くう医者連中は「7割が2回打って元の生活を取り戻そう!」と煽った。だが、2021年2月のワクチン接種開始後に陽性者が激増したではないか。厚労省のデータを見てみよう。

 第3波(2020年12月1日~2021年2月28日)の陽性者は6万8477人。多くの人が2回以上ワクチン接種した後の第5波(2021年7月1日~9月30日)は、20万2262人。2回のワクチンを国民の約80%が打ち、3回目も開始した第6波(2022年1月1日~3月31日)は84万3165人、第7波(2022年7月1日~9月30日)は147万9005人。

 なんでこんなにワクチン打っているにもかかわらず、陽性者が増えるのか。「感染予防効果がある」が明確に嘘だったことが明らかになり、厚労省は、2022年4月以降、ワクチン接種回数別の陽性者数の発表をやめた。理由は、「非接種者の方が感染しないから」である。結局ワクチンブースター接種先進国である日本は2022年、「実数」で17週間、世界1位の陽性者数を記録することになる。

 しかし、政治家・医者は「ワクチンはメリットがデメリットを上回る」とオールドメディアを使って喧伝し続け、SNSで疑問を呈すると「陰謀論です!」「この人々は反ワクの低学歴の低年収です!」とネガティブキャンペーンを続けた。さらには「SNSでは陰謀論がまかり通り、正しい情報が伝わらない。規制を強めなければならない」といった論調に持って行こうとした。

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