「都心駅近」を狙えと言われてもムリ…専門家が教える「まだ買える」新築マンション3選の「実名」 狙い目は「再開発エリア」への“アクセス”にあり
最注目の再開発エリアはずばり…
岡本氏によれば、物件選びを進めるにあたり重要なポイントは、マンションの建つエリアの「将来性」にある。
「キーワードは再開発です。中でも国の指定する『都市再生緊急整備地域』は、これからドラスティックに街の魅力が大きく高まるエリアと言えます」(岡本氏)
「都市再生緊急整備地域」とは、都市再生の拠点として、都市開発事業などを通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき、と国が判断した地域のこと。東京都では品川駅や湾岸エリア、渋谷駅や新宿駅周辺などが対象となっている。
「その中で最も注目すべきは、東京駅周辺の再開発です。何しろ規模の桁が違う。2026年竣工予定の地上51階建てトフロムヤエスタワーや、2028年竣工予定の地上62階建て高さ約390mのトーチタワーなど、日本橋エリアを含めた広範囲な場所で再開発が続きます。トーチタワーは、大阪万博の大屋根リングを手掛けた建築家・藤本壮介さんも頂部デザインを担当しています」(同)
岡本氏は再開発のメリットを「ドミノが起き上がるように、新たなスペースが生み出されること」という。
「再開発で古いビルが取り壊されたあと、その空き地により大規模な建物ができ、ちょうど倒れたドミノが起き上がるように、新たな大きなスペースが生まれるのです」(同)
コロナ禍ではリモートワークが普及したことで、郊外や地方への移住が進んだが、結局は“都心回帰”が起こり、東京への人口流入の流れが加速している。
「コロナの時に企業の地方移転が思うように進まなかったのは、地方に企業のオフィスが入居するための“箱”が不足していたためです。やはりスペースの余白を作るというのはとても大切で、なぜならそれが人の流れを作るからなんです」(同)
ホンダは2029年に現在の青山一丁目から、創業の地である東京駅近くの八重洲に本社を移転することを発表した。このように、東京駅周辺では、再開発が進むことで今後さらに新たなスペースが生まれ、企業のオフィスや新規出店で、エリアの雇用や集客力がますます拡大するはずだ。
「東京駅へのアクセスが良好な物件は、これからも資産性が期待できるでしょう」(同)
1億円前後で買える不動産コンサルタントのおすすめ新築マンション
では、本題である東京駅へのアクセスが良好で“まだ買える新築マンション”は、
「東京駅までのアクセスがよく、これから分譲が開始されるマンションで、注目している物件が3つあります。1つ目は、三井不動産レジデンシャルが分譲する地上43階建て免震構造のタワーマンション『パークタワー柏の葉キャンパス』です。総戸数629戸の大規模マンションで、つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅から徒歩1分に立地、秋葉原駅まで30分台とアクセスも良好です」(岡本氏)
千葉県の柏の葉キャンパス駅は2005年のつくばエクスプレス開通に合わせて街開きされた比較的新しい街で、駅周辺には「ららぽーと」や東京大学のキャンパスなどが並ぶ。
「2025年11月下旬販売開始予定で、予定販売価格は、3000万円台~2億8000万円台。予定最多販売価格帯は、1億400万円台です。坪単価は、400万円台前半と予想しています」(同)
都心で2億超えの新築マンションも珍しくない今、大手デベロッパーの駅近タワーマンションが1億円程度で買えるとあれば、興味を持つファミリー層も多そうだ。
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